熊本市の慈恵病院の「こうのとりのゆりかご」に、2024年度14人が預けられたことがわかりました。
熊本市の要保護児童対策地域協議会で公表されました。
こうのとりのゆりかごに昨年度預けられたのは14人で、前年度と比べ5人多く、全員が生後1週間未満でした。
出産した場所は「自宅」が9人「車の中」が2人「その他」が2人「不明」が1人で、「不明」の1人を除き医療機関以外での孤立出産だったことがわかっていて、母子の命に関わる課題があります。
2007年の運用開始から昨年度までにゆりかごに預けられた子どもは193人となりました。
慈恵病院の蓮田健院長は28日、会見を開き、前年度より預け入れが増えたことについて、ゆりかごの認知度が向上したためとしました。
また、病院は、予期せぬ妊娠でゆりかごへの預け入れや内密出産を希望する妊産婦への具体的な対応や、託される子どもの出自を知る権利の扱いなどを記した指針をとりまとめたことを発表しました。
蓮田健院長
「緊急下妊産婦の実態と社会の理解を縮めたいというのが、一番のテーマです。その距離を縮めるために、文章を作って、できるだけ例示もして、社会に理解をしてもらい、それが将来的には立法化も含めて、彼女たちの、あるいは赤ちゃんの助けに繋がればいいと思います」
緊急下の妊産婦が置かれている実情の説明や、ゆりかごや内密出産などの存在意義についても記載されています。
慈恵病院は7月上旬をめどにホームページでの公開を予定しています。