熊本の海苔が「オークションで落札された最も高額な板海苔」として、ギネスに認定されました。
ギネス世界記録に認定されたのは、熊本市西区河内町の塩屋地区で養殖されたブランド海苔「塩屋一番○特」。2月にあった入札会で、史上最高値の100枚12万円で落札され「オークションで落札された最も高額な板海苔」となりました。共同で落札した製造販売業者など3社に3日、認定証が手渡されました。
落札された海苔は、地区で養殖に取り組んで26年、猿渡昇さんの漁場の一番摘みの海苔です。
(猿渡昇さん)
「正直ちょっと桁が1桁2桁、間違っていないかなと思いました。純粋にうれしいというより、びっくりの方が大きかったです」
海苔は、赤潮の発生など海の状態に影響を受けやすく、扱いが難しいうえ、収穫を早朝から始める必要があるなど作業も大変です。
後継者などの課題も抱え、地区の海苔養殖も年々減っていて、続けているのは猿渡さんを含め9軒です。
(有明のり研究所・嶋田由美子さん)
「1枚に価値をつける。生産者がやってきたことに価値をつけることで、その価格で入札した」
史上最高値での落札には、生産者と力をあわせて「塩屋一番」のブランド価値の向上に向けて商品開発などに取り組んできた業者としての思いがありました。
(有明のり研究所・嶋田由美子さん)
「ギネス世界一の記録がとれたことを機に、さらに熊本の海苔を世界の和食文化の中で広げていきたいと思っているので、今後も生産者とともに頑張っていきたい」
世界一となった塩屋一番は、銀座の寿司店からも注文が入っているということです。なお、店頭での販売価格は1枚2160円で、落札した3社(通宝、風雅、有明のり研究所)が販売しています。