熊本市北区の住宅で多数のネコの死骸が見つかった問題で、熊本市は複数の死骸が放置された状態でネコを飼育したことが「愛護動物虐待罪」に該当するとして、保護活動をしていた女性を6月6日に刑事告発しました。
熊本市が動物虐待で刑事告発をしたのは初めてです。
市によると、5月27日、女性に一度ネコを譲渡した人がネコを死んだ状態で引き取り、熊本市動物愛護センターに「足の皮が剥げている」などと通報しました。
その後、職員が女性の家を訪問し、およそ150匹のネコの死骸や動物の骨を確認。多頭飼育崩壊の状態でした。
女性の飼育環境に関して、去年7月と11月にも近隣住民から「死んでいるネコがいるようだ」などと相談が寄せられていました。
その際は、死骸や明らかな虐待の痕跡は確認できなかったといいます。
熊本市保健衛生部
「昨年の7月11月の調査がもう一歩踏み込むべきだったのかと、今後検討が必要かと思っています」
動物愛護センターへの相談や通報は、年間およそ1500件ですが、現地確認などが追い付かない状況。今回の事案を受けて、多頭飼育崩壊を防ぐため「新たな仕組みを検討したい」としています。