熊本地震で被災し、復旧工事が進む熊本城で、2月に作成が始まった壁土の練返し作業が公開されました。
国の重要文化財に指定されている田子櫓などの5つの櫓は、壁が剥がれ落ちるなどの被害を受けました。
壁土は、粘土質の土に藁を混ぜて水で練ったものを1年以上寝かせることで作られます。
練返しは、土を寝かせている間に、細かく刻んだ藁をさらに追加して練り混ぜる伝統的な工法で、ひび割れを防ぎ、強度を高めるための重要な工程です。
熊本城総合事務所
「壁土の作成は建物の良否を左右する重要な工程。まず1回目を迎えられてほっとしています」
壁土が完成する来年12月までに、あと2回、練返しを実施する予定で、櫓群の復旧工事は2028年9月末に完了する見込みです。