「家庭教師のトライ」を運営するトライグループが、オンライン教材の中で「水俣病は遺伝する」などと誤った表現をしていた問題。楠瀬大吾執行役員が水俣市を訪れ、被害者団体の関係者に謝罪し、経緯を説明しました。
執行役員
「水俣病に関する差別偏見の撲滅に向けて、活動されている貴会の努力を踏みにじることになりましたこと、心よりお詫び申し上げます」
トライグループによると、オンライン教材は10年前に運営を始めた映像サービスで、中学校で使われている複数の教科書を参照しながら作成していましたが、誤った表現をしたうえ、チェックを担当する社員も見落としていました。
再発防止に向けて、チェック体制を強化するほか、7月には水俣病の語り部を招いての社員向けの講習会を予定しているということです。
説明をうけた被害者団体は「やっと最近安心して、水俣病と言えるようになりましたが、今回のトライのあれでガックリきました。水俣病が正しく若い世代の人に伝えてもらえたらなと思います」
団体側はこのほか、水俣病の実態を正しく伝える教材の作成を提案。楠瀬執行役員は「社内で検討する」と応じました。