投開票まで1週間を切った参院選。与野党の幹部が続々と熊本入りし、支持を訴えています。
選挙戦最後の日曜日となった13日。石破総理が公示後初めて熊本入りしました。
菊池市で、およそ3000人を前に、農業政策の転換を訴えました。
石破総理
「基盤整備をして効率を上げる、コストを下げる、それによって農家の所得が増える。それでも、コメの値段が下がった場合に、一生懸命努力をしてコストを下げ、一生懸命努力をして輸出をした、一生懸命努力をして増産した、そういう努力に対して、国民全体が報いる農政をしていかなければなりません」
「今回のコメの高騰、もう一度農業の大切さを国民みんなが自覚をする、そういうような政策の転換点にしていきたい」
報道各社の情勢調査で、全国的に自民党の苦戦が伝えられるなか「極めて厳しい選挙だが、与党で勝ち抜いて、強い日本を実現したい」と支持を訴えました。
公明党は岡本三成政調会長が14日、熊本市内で演説。これまでの連立与党としての実績をアピールしました。
「最も物価高に対して効果のある対策というのは、やっぱり賃金が物価以上に上がっていくことなんですね。現役世代の給料の額面が上がると、年金も増えていく仕組みになっています。だから、皆が豊かになっていくんですね。そのために、私達は中小企業の利益が出るような政策を、圧倒的に来年から5年間で60兆円投資をしていきます」
「社員の給料を増やす会社を応援します。そういう会社には、大きな法人税減税を受けていただく」
物価高対策や社会保障の充実などを推し進めるとも訴えました。
一方の野党も攻勢を強めています。立憲民主党の長妻昭代表代行は、熊本市内で演説。年金改革で基礎年金の底上げを盛り込んだ立憲案を与党に「丸のみ」させた実績を強調しました。
「法律を公明党、自民党に飲ませて成立させたんですね。皆さんの厚生年金と国民年金の受給額が、物価が2%上がれば、年金受給額も2%上がります。物価が3%上がれば、年金額も3%上がります。同じように上がる年金が13年後から実現できるようになるんです」
「こういう地味な、しかし、将来の人が困らないような改革を、一つひとつできるのは今や立憲民主党なんです。自民党は自ら責任政党の座を降りました。私はそれを強く感じます」
参議院の与野党逆転で抜本的な物価高対策を進めると主張しました。
共産党の小池晃書記局長も熊本市を訪れ、手厚い社会保障の実現を訴えました。
「維新の会と自民党、公明党が、日本の医療費を4兆円削減する提案をしています。社会保険料が高い、だから引き下げると言っています。いざ体調を悪くなったとき、まともな治療が受けられなくなってしまう」
「私は社会保険料を下げるというのであれば、きちんと国のお金を入れて、保険の給付は守りながら、社会保険料を下げていくというのが筋だと思います。社会保障制度のなかで削り合いをするのではなく、国が責任をもって支えていく。その道に向かってご一緒に進んでいこうではありませんか」
また、与野党逆転によって水俣病の新たな被害者救済を目指す法案を成立させたいとも話しました。
参政党の神谷宗幣代表は、熊本市中心部で演説。外国人が流入することで日本人がないがしろにされているとして「日本人ファースト」の実現を主張しました。
「今回の選挙、我々大きな日本の転換点にしたいと思って戦っています。我々がずっと訴えてきたことは、日本人ファーストの中にもこめられていますが、日本の国民の暮らしを守らないといけないことだ」
「多様性とか外国人の共生とか、そういうことも大事でしょう。我々もそれがダメとは言っていない。けれども、そこばかりに力を入れて、なんで国民の生活が後回しになっているんだということですよ。まず国民の生活を安んずる。楽にすることが最優先でしょう。ということは経済政策をちゃんとやならいと。それもできていないのに、なんでLGBTなんですか。なんで選択的夫婦別姓なんですか」
中間層を元気にすることで、経済活性化を実現したいとも話しました。