熊本県阿蘇市の牛舎建設をめぐる住民訴訟で、被告の阿蘇市が上告を断念したことが分かりました。
牛舎建設の補助金をめぐり、阿蘇市が農事組合法人に支払った賠償金について、市民団体が市に対し佐藤義興前市長に請求するよう求めた裁判です。
一審の熊本地裁は、去年9月、原告の訴えの大部分を認め、市に対し佐藤前市長へ8300万円あまりを請求するよう命じました。
その後、阿蘇市は控訴していましたが、二審の福岡高裁は、今年7月、一審判決を支持し控訴を棄却しました。
上告期限は12日となっていました。
阿蘇市の松嶋和子市長は「判決が覆る見込みがほとんどないものと判断した。市としては上告しないものとした」としました。
この裁判を巡っては、被告側の補助参加人・佐藤前市長が上告しています。
松嶋市長は「独自の判断で上告されたものであり、一切の費用について市は、負担しません」としています。