夏の高校野球甲子園で初勝利をあげた東海大星翔が18日、熊本に帰ってきました。
午前11時半ごろ、学校に到着した東海大星翔野球部。甲子園での激闘を終えた選手たちを、集まった生徒らが拍手で出迎えました。
比嘉健太主将
「これまで、いろんな人の応援や支えがあって、自分たちはここまで野球をすることができました。本当に感謝しています。ありがとうございます」
野仲義高監督
「目標の全国制覇には行きつきませんでしたが、私が監督した中でも一番いいチームに、日本一のチームになったんじゃないかなと」
東海大星翔は15日、2回戦で岐阜代表・県岐阜商業と対戦しました。
福家武応援団長
「今回、全員でたまっていた分の応援を爆発させたいと思います。5・4・3・2・1!」
1回戦の北海戦では、大雨の影響でバスが間に合わず、応援団は移動中のバスの中で応援。アルプススタンドでは、チームに帯同していた3年生数人での応援を強いられていました。
2回戦は、チーム全員がアルプススタンドに集まり、大声援でチームを後押ししました。
2年生
「選手たちが頑張ってくれて、自分たちに応援の機会をくれたので、声とかダンスで全力で(感謝を)表現して、応援したいとも思います」
東海大星翔は3回、2アウト3塁のチャンス。応援団の大声援もあり県岐阜商業の2年生エース柴田が制球を乱し、福島がホームに。先制点をあげます。
先発の水野は持ち味の緩急を活かしたピッチングで、4回まで強力打線を封じ込めます。
しかし、5回、2アウトから連打を浴び逆点を許します。
その裏、代打の高田がチーム初ヒット。勢いをもたらすとランナーを2塁に進めチャンスで2番・長迫がライトへのタイムリーで1点差に。7回の守備ではショートの福島がファインプレーでピンチをしのぎます。
その直後の攻撃では、再びランナー2塁と同点のチャンスに、3番平仲が期待に応え、ライトオーバーの同点タイムリー。終盤に追いつきます。
しかし、8回、2アウト1・2塁のピンチを迎え、1番・駒瀬の打球。バウンドが変わるアンラッキーなヒットで、勝ち越しを許します。
そのまま迎えた9回。あと一歩及ばなかった東海大星翔は、選手全員が一丸となり、最後まで聖地・甲子園で輝きを放ちました。
水野右京投手
「悔しい気持ちはもちろんあるんですけれど、このチーム全員でやり切った気持ちはあります」
平仲孝輔選手
「きょうの試合で高校野球が終わってしまったというのがすごく悲しくて、もっと野球がしたかった」
福島陽奈汰選手
「3年生を甲子園優勝に導けなくて、とても悔しい。僕たちは連れていってもらった側なので、今度、自分たちが背中で見せて後輩たちを甲子園に連れていきたい」
崎川青波選手
「先輩たちができなかったセンバツ出場と、全国制覇を目標に新チームを作っていきたいです」
甲子園初勝利をあげ、新たな歴史の1ページを刻んだ東海大星翔。目標の「全国制覇」を本気で狙っていました。
野仲義高監督
「あと5試合、誰も予想していないけれど、お前たちが勝ち上がっていく姿を想像しながらね、イメージしてやってきただけに、まだ悔しいです。正直よくやったとか、勝利おめでとうとか、そんな気分にまだなれない。優しくもあり強くもある。そういう3年生に囲まれて野球ができたことは俺もうれしかったし、感謝です。本当にありがとうございました」
比嘉健太主将
「3年生の支えがないと、自分はここまでやれていないと思うし、本当にありがとうございました(1・2年生は)また甲子園に帰ってきて、勝っている姿を自分に見せてほしいなと思います」