記録的大雨による交通への影響は、いまだ続いています。専門家は、今後の雨の降り方次第では、新たに影響が出る可能性もあると指摘しています。
JR九州・古宮洋二社長
「原因はこの前の8月10日前後の大雨です。でも早く開通させたい」
JR鹿児島線は、22日も終日、玉名-植木間の上下線で運転を取りやめます。
原因となっているのは、肥後伊倉-木葉間で19日に見つかった線路脇の土手の崩壊です。
大雨から1週間以上がたち、新たに発生しました。
そのメカニズムについて、専門家は次のように話します。
熊本大学・北園芳人名誉教授1
「雨がやんでから日にちが経って起きるのは地滑りが多い深いところの崩壊『深層崩壊』」
現場近くを流れる川は、大雨で氾濫した木葉川に通じています。木葉川と同じように水位が上がっていたと考えられます。
熊本大学・北園芳人名誉教授
「雨がやんで水が引く時に水位が下がります。水だけ抜ければいいが、土砂混じりの水になるから、少しずつ土砂を削り、空洞ができて、支える力がなくなって抜け落ちる」
今回の大雨で、地盤がゆるんでいるところもあります。
今後は「深層崩壊」だけでなく、雨の降り方によっては、表面の土砂が崩壊する可能性もあるとして、注意を呼びかけています。