記録的大雨の被害に見舞われたコメがある一方で、市場では早期米の販売が始まっています。
記者
「インターネットで販売されている天草産の早期米、去年より値上がりし、5キロ7500円の価格がついています」
全国から注文を受け、自然食品を発送している熊本県菊池市の店舗では、3日前から早期米の販売を始めました。
(店舗)
「3日前から販売していまして、去年は5キロ6500円で販売していたが、今年は5キロ7500円で販売している」
自然栽培で作られたコメ、5キロ7500円と決して安い金額ではありませんが、販売開始から3日で250袋が売れ、残りわずかに。備蓄米の流通で、コメの価格が下がるのではないかと期待されていましたが、25日に農水省が発表した全国のスーパーでの5キロのコメの平均販売価格は、2週連続で値上がりしています。
(店舗)
「当たり前の価格になった平成元年(1989年)の概算金が1万8000円、2、3年前が1万5000円、30年経ってコメの価格が下がっていることがおかしいと思っていた」
概算金とは、各地のJAがコメを集荷する際に生産者に支払う前払い金で、コメが収穫される前に決まるため、小売価格にも影響します。
7月、JA阿蘇は2025年産の1等米の概算金を去年の2万2020円より4割ほど高い過去最高の3万240円に引き上げました。
(店舗)
「それぐらいの価格で買い取ってもらうと農家の後継者も継いでくれるんじゃないかなと思うので、消費者は安く買いたいと思いがあるが、農家のことを思うと、未来の投資と思って買っていただければうれしい」
猛暑などによる生産量への影響も懸念されていて、新米の流通が本格化しても、価格の高止まりが続くと予想されます。