31日に行われた熊本県八代市の市長選挙で、新人で元熊本県副知事の小野泰輔さんが現職で4期目を目指した中村博生さんを破り、初当選を果たしました。
この八代市長選について、政治学者の今井亮佑崇城大学教授に聞きます。
■勝因は
需要と供給がマッチした。需要とは変革改革を求める民意。変革改革が争点化した結果として、災害からの復旧・復興が後ろに退いた。一般的には、災害後の選挙では現職有利に働くという選挙で、小野さんが勝利することになった一つの要因になった。
供給というのは、変革改革を求める民意にマッチする候補者ということ。重要なのは、小野さんの経歴で、元副知事だけではこれだけの票につながらなかったし、衆議院議員を1期やった小野さんというだけでは、これだけ大差はつかなかったと考えられる。
小野さんといえば、衆議院議員の文書通信交通滞在費について「1日だけでも100万円出るのはおかしいのではないか」という指摘を、当選直後にした。これは、国会議員にとってタブーだが、そこに切り込んだことで「この人なら改革をやってくれるかもしれない」というイメージができた。改革派の小野さんが、八代市政の変革を訴えたことで、支持が広がったと考えられる。
「くまもとLive touch」9月1日放送より