記録的大雨から1カ月が経つ熊本県で10日、またも大雨となりました。
「またか。というごたる感じでね」
9月になっても梅雨のような異常な雨。
熊本県内には10日未明から、活発な雨雲がかかり、午前5時57分には天草・芦北地方に線状降水帯が発生しました。
宇城市では、平年9月の1カ月分を超える雨がわずか6時間で降りました。
熊本城は、午前6時ごろに落雷し、機材が故障したため、開園が2時間遅れました。
カメラマン
「歩道が川に変わっています」
苓北町では国道324号で土砂崩れが発生し、一時全面通行止めとなりました。
通勤中の男性
「迂回しても別の道もこういう可能性があるから、ここで待っておくしかない。まただけんですね、こんな短期間に、災害復旧の途中なんですけど、これでまた災害になったら」
記者
「1カ月前の大雨で大規模な浸水被害があった上天草市松島町ですが、今回の大雨でも、大規模な冠水被害が起きています」
またも、道路が冠水、悪夢が再来するような雨となりました。
住民
「踏んだり蹴ったりですよ。今からまた台風がくる可能性があるでしょ、今後」
上天草市によると、排水ポンプが8月の大雨で浸水被害を受けて故障。仮設のポンプを設置して対応してきましたが、今回の雨量に排水が追いつかなかったということです。
住民
「いまの排水対応では、まだ心配ですよね」
8月、土石流の被害を受けた八代市興善寺町でも雨が。
井上聖貴アナウンサー
「雨が強くなってきました。この町を流れる川の流れも勢いが増し、水位も上がってきています」
住民は不安を口にしていました。
住民
「長時間降ったら、水が増えるので怖い」
「(水が)どんな流れでくるかわからなかった、家が低いので土のうを置いた」
8月の雨で、床上まで土砂が押し寄せた住宅では―
住民
「床下の土を全部取って、乾燥させている状態」
一部の部屋で生活できるところまでは土砂の撤去は進んだということですが、先が見えない復旧作業に追われているといいます。
住民
「あっという間の1カ月だった。ずっと作業ばっかり。いつ普通の生活ができるのか、近所の人とよく話すが、年内は作業ばっかりで終わるだろうと」
10日に予定されていたボランティアによる土砂の撤去作業は、雨の影響で中止に。復旧の足かせの雨となっています。