8月の記録的大雨について、気象庁と文科省は、地球温暖化の影響があったという研究結果を発表しました。
気象庁気象研究所と文科省気候変動予測先端研究プログラムのシミュレーションで、8月10日から11日に発生した大雨を対象に地球温暖化の影響を評価したところ、地球温暖化がなかったと仮定した場合に比べて、総雨量がおよそ25%増加。記録的大雨に地球温暖化が影響していることが示されました。
真治大輔気象予報士
「先月の記録的大雨の時の解析結果と、シミュレーション結果を示しています。1番は実際、8月10日から11日にかけて降った解析の雨量を示しています。そして2番は温暖化が進んだ現在のシミュレーション結果ですね。3番は、もし温暖化がなかった場合にどのような大雨になるのかというところをシミュレーションした結果になります」
2と3を比較する時に注目していただきたいのが、黄色の四角の中の雨雲。2番の方が黄色やオレンジ、赤の領域が3番よりも広がっていることがわかるかと思います。
地球温暖化がなかったときより、地球温暖化が進んでいる現在の方が、大雨が発生しているということをシミュレーションが示しているということになります」
地球温暖化が気象に与える影響は、ほかにも。
静岡では、9月5日、台風15号に伴って「観測史上最大級」の竜巻が発生し、1人が亡くなりました。
真治大輔気象予報士
「今回、静岡県で発生した大規模な竜巻ですけども、県内でも発生する可能性はあります。
地球温暖化により、気温が上がりますと、空気中に含む水蒸気の量が多くなります。そうなると、雲が発生・発達する。
発達していく過程で、台風だったり、かなり発達した積乱雲が熊本県内に入ってくる可能性は今後もありますので、竜巻や激しい突風が県内で発生する可能性は、今後も十分にあります」