参院選に続いて、10月4日投開票の自民党総裁選でも「外国人政策」についての議論が活発になっています。熊本在住の外国人はどのように受け止めているのでしょうか。
小林候補
「ルールを守らない一部の外国人によって、国民の不安が高まっています。真面目に働く外国人のためにも出入国管理を含めた外国人政策を厳格化していきます」
茂木候補
「外国人や外国資本による土地の買収が大きな不安、地域の懸念となっています。不当な問題については、厳しく対処する。こういった姿勢をとってまいりたいと考えています」
高市候補
「奈良のシカをですよ、足で蹴り上げるとんでもない人がいます。日本人の気持ちを踏みにじって喜ぶような人が外国から来るようなら、何かをしないといけません」
小泉候補
「いま一部の地域では、外国人の不法就労や地域住民のみなさんとのあつれき、治安の悪化などにより、地域住民のみなさんの不安につながっている現実があります」
自民党総裁選の所見発表演説会では、候補者5人のうち林芳正官房長官を除く4人が外国人政策に関する主張を展開しました。
24日の熊本県議会でも、外国人に関する質問が。
公明党本田議員
「平気でゴミを捨てたりするケースもあるそうです。さらに、トイレがないので地域住民の私有地内で用を足す人もいるそうです」
脇俊也観光文化部長
「残念ながら、一部の外国人観光客による私有地内への侵入やゴミのポイ捨てなどルールやマナーに反した行為を確認しています」
国内では、一部で、外国人観光客による迷惑行為などが確認されるなか、7月の参院選で、参政党が「日本人ファースト」を掲げ。外国人の受け入れ規制強化を主張したことをきっかけに「外国人政策」が注目を浴び続けています。
外国人差別にもつながりかねないこうした流れについて、ドイツにルーツを持ち南阿蘇村で多文化共生に関わるヨハネスさんは次のように語ります。
ヨハネスさん
「観光客も、ここに住んでいて仕事して税金を払っている人も、日本人の感覚から外国人といいやすいけど、外国人を全部一つにしてしまうと、困ります」
また、ルールを守らない外国人がいるとの主張に対しては―
「もちろん、悪い人もいるわけだから、そういった人に対しては、叱った方がいいと思うし、外国人だから守らないというわけではなくて、単に知らないということが重要で、教えてあげればいいんです」
ヨハネスさんは、今の傾向は一時的なものと捉え、互いの理解がより深まることを願っています
「そんな複雑に考えないで、合理的に考えれば、どこにだって悪い人もいい人もいるというふうに考えた方が、よっぽど早い道かなと思います」