デジタル教科書が、正式導入される見通しです。デジタル教科書の導入を検討する中央教育審議会の作業部会が24日開かれ、デジタルを紙と同様に、正式な教科書と位置づけ、検定や無償配布の対象とすることを盛り込んだ審議まとめを了承しました。
文科省は、2030年度からの適用を想定しています。
これによって、教科書を紙か、完全デジタル、紙とデジタルを組み合わせたハイブリッドの3種類から教育委員会が選ぶ新制度となります。
教科書の選択肢を広げることで、デジタル化社会に対応した学びの浸透、指導方法の創意工夫を生み出すとしています。
デジタル教科書のメリットは、子どもの特性にあわせた学びが実現できる点です。
英単語を音と映像でイメージさせたり、図形をアニメーションで動かすことが可能です。
一方、デジタルをやめて紙に戻った国もあります。
スウェーデンやフィンランドでは、学力低下などを理由に「紙回帰」の動きがあります。
子どもがデジタル端末を扱うのは認知処理の負荷が高く、集中力の阻害につながるリスクがあるともされています。
文科省は、デジタルをどの学年から取り入れるかなどを盛り込んだガイドラインを示す考えです。