無表情で、どこか愛らしい顔渦巻模様で特殊な形をしたこの土器に、歴史的価値があることが判明しました。
土器が保管されているのは御船高校。
約100年前、農地を開拓するなかで益城町の地中から発見され、少年が持ち込んだとされています。
以来、玄関ロビーのショーケースの中に保管されていました。
御船高校・橋本岳範校長
「えっ?そういうのがあったっけ?って思って、わざわざ見に来た。それぐらい全然気にしていなくて」
熊本県によると、顔面や胴体の模様や形成の技法などから約2000年前、弥生時代後期以降のものと考えられています。
背面には注ぎ口があり、酒などの液体を入れて使用されていた可能性も。
その価値が認められ、大分で開かれる企画展の目玉の一つとして展示されることになりました。
大分県立埋蔵文化財センター・西貴史主事
「当時、弥生時代の人が身体に入れ墨をしていた様子をこのような形で表現している資料。一目見てとてもすごい資料だな、こんなものが九州にあるんだと思って。愛らしいですよね、ユーモラスな表情をしていて、おもしろい資料かなと思っています」
これまで100年間「放置」されてきましたが、扱いは一変。
学校職員が見守る中、慎重に梱包されていきます。
職員
「反省(今までは)素手でこうやって。申し訳なかったな」
企画展は大分県立埋蔵文化財センターで10月7日に始まります。