雲海に包まれているのは復旧の時を待つ熊本城の石垣。10日から「秋のくまもとお城まつり」のイベント「雲上の熊本城」が始まりました。
(柴田理美アナウンサー)
日頃は、特別見学通路から城の復旧の様子を眺めることができますが、雲海によってお城の荘厳さや美しさなど、より魅力がひきたっている景色となっています。
これは人工の雲海で、一部、古井戸の水を使ってミストを発生させて作り出しています。
「雲上の熊本城」は今回で2回目の開催で、さらに進化して実施されています。
水をイメージした、涼しげな青提灯の貸し出しが今回から始まりました。
提灯の光で細川家の桔梗紋が映し出されるという粋な演出で、足元を照らしてゆっくり歩いて楽しむことができます。
また、本丸御殿東側「二様の石垣」の上には、水のカーテンに投影されている「満月」。
「月見櫓」という名前の櫓があった場所ということにちなんで投影されたとのことです。
他にも、ミストが上から滝のように降り注ぐ「滝雲」など涼しさを感じる演出や、天守閣前でも光の演出があります。
熊本の豊かな水のめぐみを表現したプロジェクションマッピング「夜火夜火流るる燈」。
天守閣から広場の地面まで、音楽に合わせて美しい水の流れをイメージした映像が映し出されます。
地面を照らす機器には人感センサーがついており、人が通るとそれに合わせて映像も変化するという楽しい仕組みもあります。
また、天守閣横のスロープを下って平左衛門丸側に行くと、竹あかりを組み合わせて作った「城あかり」も設置されています。
九曜紋や蛇の目紋が形作られていて、天守閣を優しく照らしています。
熊本城総合事務所によると、土日祝日は混雑が予想されているため、平日夕方が落ち着いていておすすめとのことです。
「秋のくまもとお城まつり」は11月3日まで。期間中特別公開エリアの開園時間を午後9時まで延長しています。秋の夜長を、復旧が進むお城に思いを馳せながら過ごしませんか。