サンチュが10円、タマゴが200円台と行列のできる八百屋さんがあるんです。一日に1500人ものお客さんが集まる安さの理由を取材しました。
■人気の八百屋さん 激安のヒミツ
この日も店内には長い行列が。
一日になんと1500人ものお客さんが。
物価高騰が続くなか、大人気の八百屋さん。一体なぜ激安の野菜や果物を売ることができるのでしょうか。
東京・大田区の梅屋敷商店街。1950年創業の「レ・アルかきぬま」。家族で営む八百屋さんです。
午前9時、大田市場で仕入れてきた野菜や果物を載せたトラックが到着。早速、この日の目玉商品を野菜担当の次男が並べます。
次男 柿沼敏治さん(55) 「10円で売ります」
なんと、袋に入った葉物野菜を10円と19円の驚き価格で。
次男 柿沼敏治さん 「早い者勝ち。なくなったら終わり、目玉なんで。ベビーリーフも通常は80円くらいで売っている」
これほど安く仕入れられた秘密を父親の道之助さん(85)が教えてくれました。
父 柿沼道之助さん 「残り物を全部買う。これまでの実績で(残り物を)うちに回してもらえる」
その日、市場で売れ残った野菜を交渉で安く仕入れているといいます。
目玉商品を手に、お客さんは…。
常連客 「これ10円だよ。びっくり仰天」 「安い店で色々買うのが楽しみ」
高騰するタマゴも237円とお買い得。
常連客 「タマゴは必需品なので、少しでも安いものを」
タマゴ以外にも野菜7品を買って、合計1146円。
常連客 「こんだけ買って大満足です」
店内はあっという間に大行列。
午前10時、再び市場からトラックが戻ってきました。荷台には大量のカキが。
長男 柿沼正道さん(56) 「(Q.何箱仕入れた?)60箱くらいかな」
果物担当の長男はこの日、大量購入によりカキを市場価格の半値以下で仕入れたといいます。
長男 柿沼正道さん 「カキは硬くても柔らかくてもおいしい、万人に愛される果物」
仕入れた中にはあまりスーパーでは扱われない、熟したカキも多く混ざっています。そこで熟したカキを4個108円、それ以外は6個324円で…。
常連客 「カキが好きで、スプーンですくって食べる。100円(税抜き)、安いでしょう」
お得なカキはこの日だけで1000個は売れたといいます。
常連客 「安いだけでなくおいしい」
さらにこの店で人気なのが、野菜を使った手作りの総菜。総菜は1パック216円で販売。作っているのは母・敬子さん(78)。
母 柿沼敬子さん 「家族でやっているからね」
実はこの店、道之助さんと妻・敬子さんを中心に、3世代17人家族で店を支えています。中学生の孫たちも土曜日はお手伝いを…。
孫 陽治郎さん(14) 「お母さん何年生からやっている、小3くらいかな」
これも安さの秘密。人件費が抑えられ、経費削減につながるのです。
母 柿沼敬子さん 「皆、仲良くがモットーです」
家族3世代、人気の八百屋さん。物価高騰にこれからも立ち向かいます。









