ブタからヒトに腎臓を移植する準備が進められています。その背景には深刻なドナー不足があります。
三好かおりさん(65)は25年以上にわたり、透析治療を受けています。
三好かおりさん(65) 「特に変化はない。『今日も透析始まるね』」 週に3度通院し、一度の治療は4時間余り…。それでも、腎臓の機能が改善するわけではありません。透析から解放される唯一の手段は移植手術です。国内の透析患者数およそ34万人に対し、腎臓移植は年間2000件ほどです。家族以外のドナーからの移植は「15年待ち」とも言われています。
そんななか注目されているのが、ブタからヒトへの「異種移植」です。
こちらの研究室では透析患者の人生を変えるかもしれない医療の準備が進められています。「クローン胚(はい)」を作っているということですが、すべてはこちらのタンクから始まります。
ポル・メド・テック 長嶋比呂志チーフサイエンティスト 「ドナーブタもここに保存されている細胞から作ります」
明治大学発のベンチャー企業「ポル・メド・テック」は細胞から成長させたクローンブタの腎臓を透析患者に移植する手術の実用化に向けた試験を、2028年に実施すると発表しました。
アメリカでは同じクローンブタの腎臓が5人に移植され、最長で9カ月以上の「透析離脱」を達成しました。
長嶋比呂志チーフサイエンティスト 「『クローン胚』を移植された子宮のエコー写真。白っぽい影のようなもの=胎児」
ドナー不足解消の希望となりうる「異種移植」。希望する患者の声が必須だといいます。
ポル・メド・テック 三輪玄二郎取締役社長 「『SFのような話』だというのに対し、『でもできないのか』という声は実は患者さんの方から出てきている」
三好さんは、若い世代などへの治療の選択肢を広げてほしいと話します。
三好かおりさん(65) 「透析(時間が)長いのはつらいでしょうし、若い人はこれから色々やりたいことがある。もっと成功例がたくさん出てきたら、考える人が増えるかもしれない」









