
「コメ」価格の下落。消費者からは歓迎の声がきかれますが、生産者からは悲痛な声があがっています。
黄金色に実った稲。熊本県菊陽町の農家、上田友和さんの田んぼでは、8日に稲刈りを迎えました。
上田さんは、借地も含め11ヘクタールの農地を運営し、主に飼料米、大豆などを栽培していましたが、去年、コメ不足を受け、ほとんどを食用米に切り替えました。

今年は、1ヘクタール増やし、12ヘクタールでコメを生産。さらに、暑さに強く、増産につながる品種にしたことで、収穫量は約60トンになり、前年に比べて15トン増えました。出来もいいと言います。
(上田さん)
「実の大きさですよね。一番これ見て、いいコメができたんだなって感じます。農家としての気持ちとしては、うれしいが一番にきますね」

一方で、JA菊池によりますと、今年度の概算金は1万3440円。去年に比べ、約1万8000円下がりました。
このため、上田さんの場合、約4割の収入減だと言います。

(上田さん)
「正直な気持ち、先が見通せないような状況になっています。少しでも消費者の方においしいコメを届けられればという気持ちで、1ヘクタール増産したんですけど、今後の稲作がどうなるのか。不安がいっぱいですね」
上田さんは、ニンジンやサツマイモなども生産していて、減収分はこうした野菜を増産し、補うしかないということです。

農水省によりますと、コメの販売価格は、9月末時点で2926円。7週連続で下落していて、去年の同時期に比べ、1300円近く値下がりしています。
「令和の米騒動」から一転、安定しない状況に不安は募るばかりです。
一方で、政府は、去年3月以降に放出した備蓄米59万トン分のうち、21万トン分を買い戻すとしていて、高市総理は9日の参院本会議で、今後も需給状況を見定めて、食料安全保障の観点から適正水準に向けて計画を進めていきたいとしました。
(上田さん)
「国と行政が連携して、価格の安定需要と供給のバランスをうまく取り扱ってもらって、国が船頭になって、強い指導力を見せてもらいたいと思います」













