KAB

衆院選熊本2区 3候補の戦いぶり

 27日投開票の衆院選。熊本2区の候補の戦いぶりを追いました。

 熊本2区は、熊本市の西区と南区、荒尾市と玉名郡市が選挙区で、自民党の前職に新人2人が挑む構図となっています。

西野候補
「実は今回の選挙、私にとって前回と違うところがたくさんあります。自民党公認候補で戦うということです」

 自民党前職の西野太亮候補。衆院選はこれまで無所属で出馬していましたが、今回初めて自民党公認候補となり、推薦団体数は4倍に増えました。

西野候補
「私がやるべきことは変わらないと思っています。自分が何を考えて何を思っているのか、自分がやりたいことを、できるだけ多くの有権者の皆様に伝えていくということだと思います」

 もう一つのテーマが保守分裂のしこり。前回熊本2区の自民党公認候補だった野田毅さんを破り当選した経緯もあり、野田さんの支持者との融和が課題となっています。

 出陣式に招待しましたが野田さんの姿はありませんでした。

野田さんの秘書
「抵抗がすごくあるところもあるんです、正直言って。それが雪解けするまで、お互いの接触具合が今まで少なかった」

 それでも野田さんの元秘書である坂梨県議とともに遊説するなど融和をアピール。半年から1年で、デフレからの完全脱却を目指すなど経済対策に重きを置いています。

近田候補
「投票したい政党がないから、自分たちでゼロから作った政党が参政党です。バックには利権団体、宗教団体一切ございません」

 愛知県出身で元小学校教師の参政党新人、近田茜さん。重点区である熊本では、党としての影響力を高めるため、各区で2万票ずつの得票を目指しています。

神谷代表
「現実問題、小選挙区で勝つのは難しいであろうと思います。選挙に勝つことだけが政治の勝利じゃないので、しっかりと政治的な影響力を持てる、そんな選挙を戦っていきたいと考えています」

 狙いは、比例九州ブロックでの1議席確保。少しでも多くの有権者に訴えを届けるため、熊本市内の駅前での演説、時には選挙区外となる熊本市中心部での演説も行っています。

近田候補
「土日で人通りが多いところですし、参政党の思いを、もちろん区分けはあるんですけど多くの皆さまに聞いていただきたいので」

 食と健康を守ることを掲げ、食料自給率の上昇とそのための第一次産業の振興などを訴え、参政党の理念である国民の政治参加を促しています。

奥田候補
「裏金政治に審判を下し希望ある新しい政治をつくるチャンスです。古い自民党政治はもう終わらせましょう」

 共産党新人の奥田木の実候補。熊本選挙区唯一の20代の候補者で、政治によって困窮する若者と対話を重ねる中で、立候補を決意したとしています。

 奥田候補の強い味方となるのが、野党共闘体制です。全国的には野党の候補者調整が不調に終わった中、熊本県内の共産党、立憲民主党、社民党は重要政策を確認の上候補者のすみ分けを行いました。

鎌田立憲県連代表
「私たち熊本はこれまで色んな政策課題で共闘してきておりますので、そういった信頼関係もありますから、総がかりでこの状況を変えていきたいと思っています」

奥田候補
「ほかの野党を支持している方たちも集会に呼んでくださったり、本当に力を与えてくださってます」

 1日7時間労働への短縮、将来的な高等教育の無償化、選択的夫婦別姓などジェンダー平等の実現を訴えています。

特集ページTOPに戻る