プロデューサー
土屋孝博
親が育てられない赤ちゃんを匿名でも預かる「こうのとりのゆりかご」の運用が始まって18年。
開設から2023年度までに179人の命が託されました。私たちがともに暮らすこの社会に「ゆりかご」を必要とする母子がいます。「命を救うとはどういうことなのか」という問いを常に持ち取材を続けてきました。
運用初日に預けられた当事者の宮津航一さんは21歳の青年となり、全ての子どもたちの幸せを願い動き続けています。今回の取材の中で航一さんが「幸せだと思っている」と力強く語る姿がありました。
命を救うということの大切な一つの形と感じました。「命を救う」とは、「幸せ」とは、番組を通じ皆さんと一緒に考えたいと思います。
ディレクター
柴田理美
宮津航一さんが初めて私たちのカメラの前に立ってから4年。
21歳になった今も、一貫して「全ての子どもたちのために」という気持ちを持ち続け、活動しています。
航一さんは悩むこともありましたが、心を決め、高校卒業を機に「こうのとりのゆりかごに預けられた」という生い立ちを告白しました。
その中で、支えてくれた家族が自分にとってどんな存在か見出し、航一さんの行動に理解を示して一緒に歩んでくれる仲間を作ってきました。
1人また1人と絆をつなぐ航一さんの姿を見て、子どもはどんな境遇に身を置いていても幸せであってほしいと感じます。ゆりかごに預けられた子どもたちが生きていくこれからの社会に、願いを込めて。
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