前回植田社長「アナゴ社長」と呼ばれていることを「会長のボケごと」に書いた。社長はよほどうれしかったのか、そのコラムのコピーを持って、早速、名付け親である某料理店のママさん(バァヤというのが本名)のところに駆け付けた。どうやらバァヤにお礼を言いたかったらしい。

セナガアナゴ社長は前の会社での同期生を連れていた。その同期生がアナゴという名にイチャモンを付けた。社長は前の会社では「セナガ」という名前で通っていたという。なんでも若いころ、仕事で熱海に行き、マッサージさんに背中を揉んでもらった。ところがマッサージさんが文句を言った。「あなたの背中は長すぎる。人の倍あるから、二人前料金を貰わないと採算が合わない」だって。社長は長身だが、体型は短足で、その分、背中の部分が長い。一目見ればすぐわかる。それ以来、社長はセナガと呼ばれるようになったそうだ。

もっとも社長はセナガと言われるのが、あまり気に入らなかった。だからアナゴと言われたのがうれしかったのだ。さてセナガアナゴか。社長とバァヤは鳩首協議して、学術的検討を重ねた。その結果、社長の正式学名は「ジャポニカ・タンソクセナガ・アナゴ」ということに決まった。絶滅危惧種で、レッドリストに掲載するよう、申請することでも一致した。もちろん略称は「セナガアナゴ」でも、単なる「アナゴ」でもいいことにした。同期生も「セナガアナゴならいい」と了承してくれた。

ただ絶滅危惧種というのは、あくまで種属としての問題だ。「アナゴ社長」が絶滅の危機にあるわけではない。個人の次元でいえば、絶滅どころか、KAB社内で跋扈(ばっこ=悪いものが思うままに勢力をふるうこと)している。なにしろ「憎まれっ子、世にはばかる」というぐらいだ。ぬらりくらりと、アナゴのごとく、長生きするに違いない。アナゴといえばもうひとつ。煮ても焼いても美味しい食材だが、社長アナゴは煮ても焼いても食べられない。食中毒を起こすのが関の山だ。

セナガアナゴ以上のことは作り話と思われるだろう。とんでもない。ほとんど事実なのだ。ウソとお思いならバァヤに確認されたらいい。微に入り細に入り、身振り手振りで、当日のことを説明してくれるはずだ。ただし、気に食わないお客だと、口も利かないし、料理の名前も言ってくれない。その点、アナゴ社長はバァヤに上手く取り入ったようだ。

社内では「アナゴ社長」呼ばわりに、ボクが報復措置を受けるに違いないと、噂している。「アナゴ社長」ほどの「大物」がそんなことをするわけがない。と思ったのはボクの浅慮だった。先日、「アナゴ社長」がやってきて、「早速だが、今度、KABの新入社員募集のCMに出演してもらう」とおっしゃった。冗談じゃない。ボクは社長を辞めさせられたのだ。言ってみれば引退蟄居に近い身分だ。「ボクは出ません」と、断固として断った。ところが「これは業務命令だ」と一言。やっぱり報復措置が来たのだ。権力に弱いボクとしては、業務命令には従わざるを得ない。なにが「大物」だ。アナゴだから「細身物」に過ぎなかったのだ。でも「アナゴ社長」はいい人だ。(何を書いても、最後にこの一言を書いておけば、大抵のことは許される。これも世渡りの術だ)

コケボウのひとこと

アナゴネタ2週目
この人達は仲が悪いのか??と心配になるくらいの報復合戦が繰り広げられて、はや半年。
そのレベルは小学生の小競り合い程度
コラムに対し「ギャラどころか書かせてやってるんだ」と社長から言われた事に、その場ではおとなしく「はい」と引き下がったかどうかはしらないけど、早速「アナゴ」とペンで攻撃
「CM出演で貢献しなさい」という社長に「引退した」という決まり文句で応戦するも、権力の前にあっけなく引き下がったようで、今回も「アナゴ」。
バァヤを盾にして「僕が言ったんじゃありません」という戦略がみえみえで、このアナゴ合戦の軍配は社内での権力と同じく社長に上がりそうです。
先ほど社長に会ったので「今回のコラムもアナゴですがぁ・・・」と恐る恐る報告しましたら「まな板の上のアナゴだな」と、わっはっは!と笑っておりました。
確かに会長より器の大きないい人かもしれない。
会長はさんざん悪態ついてはいても、最後に世渡り術でうまくやりすごそうという魂胆なんですから。

きっと今頃「あっかんべー」をしているに違いない。
でも会長も我々のここまでの言いたい放題を、好きにさせておいてくれるんですもの。
本当はいい人なんです。(えへへっ。何を書いてもこれで許される。見習うべき所は見習わないと)