日本で初めての開催となる、聴覚障害者の国際スポーツ大会=デフリンピックが15日開幕します。選手を支えるボランティアも新たな挑戦に挑みます。
デフリンピック 陸上競技 山田真樹選手 「デフリンピックが開かれることをきっかけに、ろう者とは何なのか、手話とは何なのか、知らない世界に一歩踏み出しだしてくれたことがすごくうれしいなと思います」
都内で開かれたセミナーで説明されていたのは、「東京デフリンピック」で使用される「国際手話」についてです。
手話も国によって違いがあるため、分かりやすい身振りや表現で作られた“公用語”としての手話が用いられます。
少し不安げな表情を浮かべながら、見よう見まねで練習しているのは山嵜早苗さんです。これまで手話の経験はありませんでした。
「単語だったら大丈夫だけど、長くなるとちょっとの手話で皆さん分かるじゃないですか。そこがまだ自分には難しいと思っていて『試練』だと思っています」
「試練」を通じて自分の世界を広げるために、山嵜さんは選手の案内や誘導をするボランティアとして参加します。
開幕まで1週間と迫った日、自宅を訪れると…。
「無言なので、こういうのを見て、実際にこうなると思うので、この手話を見ながらこれがこうなのかなとか。『協力したい』とか、自分なりに」
日々の練習を続けていくなかで、選手を元気付けるために絶対に使いたい手話を見つけたと言います。
「『こんにちは』はもう絶対(使いたい)。『サンキュー』というのがかわいいなと思って、これは使いたいです」
今回のデフリンピックでは、音声認識や手話をAIが読み取って文字化する新たな技術も導入されるなど、障害への理解を促進する取り組みが進んでいます。
選手がそれぞれの記録更新を目指す一方で、それを支えるボランティアも新たな経験を積むなかで“ベスト”を尽くします。
「自分にとっては挑戦になります。新しいことを得るという期待も自分にはあってちょっと楽しみです。自分でも『ありがとう』と言いながら、選手からもいただけるとうれしい。やったかいがあったと思えるような感じにしたい」









