イラン情勢の悪化を受け、日本政府は退避を希望する日本人のために中東からの政府チャーター機を運航する予定です。
■日本人退避 オマーン出発へ
中東からの帰国希望者90人を乗せてオマーンを出発する予定の政府のチャーター機。
UAE=アラブ首長国連邦のドバイから60人、アブダビから30人が、それぞれ隣国オマーンの首都マスカットへ陸路で移動したということです。
現地の大使館などによりますと今回、確保した便の座席数を帰国希望者が上回ったため、一部の希望者が搭乗できず、妊婦や子ども連れ、高齢者らが優先的に搭乗します。
■ホルムズ海峡封鎖 農業打撃
緊迫する中東情勢。影響を受けるのは、現地にとどまる人たちだけではありません。国内にも、すでに影響が出始めています。
コメ農家 白井清志さん 「うちらは4月15日から田植えが始まるが、それに間に合うかどうか」
50ヘクタールでコメを栽培するこちらの農家。作付け前に「中東情勢の悪化」による不安に襲われています。
白井さん 「中東関係で一番困るのは肥料関係。原材料が日本では取れないので。ホルムズ海峡が封鎖されると、雲行きが怪しくなってきたので、さらに値段が上がるのでは」
現代農業に欠かせない「窒素肥料」。実は、国際的に取引される窒素肥料の原料、およそ3分の1が、今まさに動乱の最中にある「ホルムズ海峡」を通って供給されているのです。
イランによる「事実上の封鎖」が、原油だけでなく肥料の供給も停滞させ、日本の農家に「値上げ」として跳ね返ってきているのです。
白井さん 「(肥料代が)800万円で済まなくなる。1000万円を超えると予測している」
肥料にかかっているコストは5年前と比較するとすでにおよそ2倍に。年間7000リットルほど使うという燃料代も、原油高騰でかさむ恐れが出てきています。
白井さん 「コメの値段は下がる。生産費は上がる。こんな業界はありえない。このままいくと『今年で農家はもうやめる』という人が増えてくる」
海の向こうの戦禍が日本の食料を支える現場へ重く、暗い影を落としています。
(2026年3月8日放送分より)









