
熊本市の健軍駐屯地に配備される長射程ミサイル「12式地対艦誘導弾能力向上型」。九州防衛局は17日、木村知事や熊本市の大西市長を対象に装備品に関する説明を行いました。
田中杜旺アナウンサー
「こちらが以前から健軍駐屯地に配備されていた従来型のミサイル、そして、こちらが今回新たに配備されることになった能力向上型の長射程ミサイルです。見た目はそれほど変わりませんが、射程はおよそ5倍に伸びています」

配備される「12式地対艦誘導弾能力向上型」の射程は、およそ1000キロとされ、敵国基地を攻撃する反撃能力を有します。
中国が軍事的圧力を強める中、長射程ミサイルを保有することで、他国による日本への攻撃を思いとどまらせる狙いがあります。
17日に展示された車両は4両。ミサイルを放つ発射装置、弾薬運搬車、射撃を統制するための2車両で、一体となって運用します。
長射程ミサイルの配備をめぐっては、9日未明、発射装置などが健軍駐屯地に搬入されましたが、事前の告知がなかったとして、木村知事らが不快感を示していました。
運用のための部隊の準備などを進め、31日に配備完了とする予定で、17日は、それに先立つ事前説明となりました。
木村知事
「市長も私も一致しているのは、配備について賛成だ反対だというものではございません。こういう形で丁寧に説明をいただいたことについては感謝申し上げたいと思いますし、この後も引き続き様々な形で説明をしていただきたいと思っている」

大西市長
「住んでいる皆さん方からすると、自分たちに脅威があるのかどうなのかっていうのが一番心配なところだと思います。市民のみなさんにわかりやすく説明していただければ納得いただけるようなものではないかと、きょうの説明をうかがって思ったところです」
木村知事と大西市長は九州防衛局に対し、住民への直接の説明を求めたということです。

小泉防衛大臣は17日の会見で「熊本県知事から一般向けの展示会の開催についてご要望をいただいております。防衛省としては、これを真摯に受け止めて検討してまいりますが、その具体的な実施時期については、部隊配備や運用開始に向けた準備を優先する必要があることも踏まえつつ、適切に判断してまいります」と述べました。
住民説明会の開催を訴え続けてきたミサイル配備反対派の市民団体は―
「国に対して住民説明会の開催を要望されたそうです、これはみなさん一歩前進です」
「検討するだけで終わらないでくださいということですよね。だって、もう時間がないので」
反対派の市民団体らが語気を強める要因の一つとなったのは、内倉浩昭統合幕僚長の13日の会見での発言です。
Q発射拠点などが狙われるリスクはぬぐえないものがある、住民の不安や懸念についてどう考える?
「不安が出ているというところについては承知しておりますが、ご指摘のようなことよりも、スタンドオフ能力を具備することによりまして、より一層抑止力・対処力を高めることに繋がると思います」
その後、防衛省は「地元の不安や懸念を軽視したものではない」と発信しています。
17日午後には、地元の自治会長や商店街関係者に対しても九州防衛局による説明が行われました。
自治会関係者
「世界の情勢がどんどん厳しい情勢なんだなと、直に自分の目で肉声で説明をしてもらうと、自分自身の中で感じるものが違うということは痛感した」
「物理的にここに配属されている以上は(標的になる)恐れ、疑問というのは解消しない」
引き続き、丁寧な説明が求められています。













