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2026年5月8日 18:59
3人の関係、経緯は…八代市議ら3人を送検 八代市の庁舎建設めぐる汚職事件

 熊本県八代市の新庁舎建設をめぐる汚職事件で、逮捕された市議会議員ら3人が8日、熊本地検に送致されました。

記者
「成松容疑者を乗せた車が出てきました。これから熊本地検に身柄を移されます」

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 あっせん収賄の容疑で送検されたのは、八代市議会議員の成松由紀夫容疑者と八代市の土木工事会社代表の園川忠助容疑者、八代市の元市議会議員松浦輝幸容疑者の3人です。

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 警視庁と熊本県警の合同捜査本部によりますと、3人は、八代市役所の建設工事をめぐり、前田建設工業に便宜を図る見返りに、賄賂として6000万円を受け取った疑いです。

 その後の捜査関係者への取材で、3人は、入札の前に前田建設工業側に自ら賄賂を要求していたことがわかりました。

 捜査本部は、3人の認否を明らかにしておらず、今後は、工事の発注手続に関わった市職員などから話を聞き、事件の全容解明を進める方針です。

事件の発端は…「有力議員がいる」

 事件の発端となったのは、園川組社長で今回逮捕された園川忠助容疑者による口利きでした。

 土木工事を手がける園川組。成松容疑者らが便宜をはかることで庁舎建設工事を落札した前田建設工業、和久田建設、松島建設の共同企業体には名を連ねていませんが、旧庁舎の解体工事をおよそ5億円で請け負った会社です。

 2016年、園川容疑者が前田建設工業の九州支店長に対し、こう話します。

 「八代で新庁舎の新設工事がある」「成松という有力議員がいる」

 園川容疑者と成松容疑者は、大学の先輩・後輩の関係にあるということです。こうして不正に市に工事業者を選定させ、見返りを受けたとみられる2人。さらにもう1人の協力者がいました。

 前田建設工業からの報酬6000万円の受け渡しが行われたのが元八代市議の松浦輝幸容疑者の自宅でした。

 3人は知人関係にあったということですが、松浦容疑者が事件にどう関わっていたのかについて、詳細は明らかになっていません。

 警察は、現時点でこれ以外に共犯者はいないとしていますが、事件の真相を追及する百条委員会では、当時の担当課長からこのような証言が。

 「市長から私の携帯に、中村だが新庁舎建設は総合の一括でよかか、と連絡があった」

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 入札を有利に進めるため、前田建設工業が園川容疑者経由で、入札方式を総合評価方式にするよう成松容疑者に依頼したということですが、実際に担当課長に伝えたのは中村博生前市長でした。

 中村前市長は、7日の3人の逮捕報道を受け「一連の事案は誠に遺憾。市政を預かっていた責任者として大変重く受け止めている」とコメント。警察は今後、中村前市長からも話を聞く方針です。

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 贈賄罪の公訴時効は、賄賂を渡した時点から3年。贈賄側である前田建設工業と八代市の和久田建設、松島建設による共同企業体は、時効が成立しています。

 今回の事件は、今年1月、刑事告発を受け、社内調査をした前田建設工業が警視庁に情報提供をしたことがきっかけとなりました。前田建設工業の親会社は、事実関係の解明に向け、引き続き、捜査に全面的に協力するとコメントしています。

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