大きな折り紙の鶴をかぶって夢の大舞台へ。
栗林輝さん(17) 「自分をアピールするようなものを全身で表現したいなという思いがあって」
折り紙が自分をアピールとは、一体。
栗林輝さん(17)、彼の研究が、先月アメリカで開催された67の国と地域の代表、1727人の学生が参加する世界最大の科学技術コンテストで見事頂点に。
物理学・天文学部門で1位を獲得。さらに全22部門から選ばれる最高賞も受賞。史上初の快挙となった。
栗林さん 「(Q.改めて今のお気持ちは)色々な人の想いを背負って今回受賞できたのは非常にうれしいし、色々な人からおめでとうを頂いて胸に響くというか、すごくうれしい気持ちです」
今回、栗林さんが最高賞を受賞した研究は、「マルコフ連鎖モンテカルロ法を用いたリンク機構に関する研究」だ…とは、どんな研究なの?
栗林さん 「これがリンク機構と言われるものです。1つ動かすと全体が連動して動くような機構になっています。この研究は、このあらゆる動き、取りうる動きというのをすべて効率的に分析をする仕事となっています」
一部を動かすと全体が連動するという性質から、建築から宇宙工学まで幅広い分野で応用されているリンク機構。
栗林さんは、従来の手法では全体を効率よく計算するには限界があったところを、複雑な構造を数値化し「統計力学」を使うことで、効率よく計算できるようにしたという。
栗林さんの自宅にお邪魔した。部屋には大きなホワイトボード。本棚には、物理学や統計学の専門書がずらり。
栗林さん 「(本に)ノートを貼っていて、ここを開くと自分の考えが分かるようにしている。大学生の教養課程で習うような内容を高校1年生の時に根詰めてやった」
専門書には、折りたたまれたノートがびっしりと貼られている。
折りたたむと聞けば、思い浮かべるのが「折り紙」。そう、この折り紙こそが、栗林さんの発想の源なのだ。
親戚の影響で幼いころから親しんできた折り紙。栗林さんは自然の中に折りたたむ構造、つまり“折り紙”を見つけた。
栗林さん 「実は自然界には折り紙がたくさんあり、例えば葉っぱもそうですし、植物、動物、虫、昆虫、色々なところに実は折り紙が隠されています。これはテントウムシの折り紙なんですが、顕微鏡で見ると羽の中には色々な折り線があって、羽を小さい体の中に折り込んでいる感じになります」
飛び立つ映像をスローにしてみると、硬い羽の下から折りたたまれた「後ろ羽」を広げていることが分かる。
栗林さん 「そういったものを解析して、色々な効率的な動き、自然の複雑な動きというのを色々な分野に応用させていきたいと思います」
自然の中に折り紙を見た栗林さん。自然へ目を向けるきっかけとなったのが…。
栗林さん 「オリンピックで金メダルをとることが、僕の夢でした」
家族の影響で小学生のころから始めたスノーボードでは、全国大会の優勝経験も。
栗林さんはスノーボードや登山など、小さいころから北海道の自然にも多く触れてきた。
「スノーボードをする中で、自然はここまで面白いんだということに気付いて、研究にのめりこんだ」
自然の仕組みを知りたいと始めた研究に次第にのめりこんでいき、研究を重ね、栗林さんは去年、科学者の育成を目的に行う国内大会で優勝。世界最大の科学コンテストへの出場権を獲得し、日本人初となる最高賞の受賞へとつながった。
父親である朋史さんは、このように話す。
父 朋史さん 「多くの人に希望と勇気を与えられる、そんな人間になってほしいと思う。すごく集中力があるので、父親から見てもすごいなと思います」
栗林さんの次なるチャレンジは大学受験。将来は…。
栗林さん 「今まで見たことがないような新しい人や新しい文化とか、色々な文化が交わるような場所に行って表現したいというのもあります。文化を超えて交流することが面白いなと感じたので、アメリカを一つの選択肢として考えています」









