
野球・日本代表で世界一に輝いた中学生が熊本にいます。目指すは、二刀流のプロ選手です。
「投手でも打者でも、自分がチームを引っ張って勝たせる選手になりたい」
そう語るのは、中学3年生の杉野真波さん(15)。田原坂ボーイズのエースで4番、キャプテンも務めるチームの大黒柱です。

チームメイトは「いつも頼りになるところで打ってくれるし、投手としても抑えてくれるので、みんなの目標になる選手」「自分の憧れ。キャプテンとして頼りになる先輩」と語ります。
最速135キロのストレートに、カーブやスライダー・カットボールを投げ分けるピッチャーであり、1年間で12本のホームランを打つスラッガーでもあります。
指導する髙永栄一郎監督は「打撃の長打力が一番の魅力。逆方向にも打てますし、バッティングのレベルが高い」と話します。6月の大会では、難しいとされる逆方向へのホームランを放ち、規格外のパワーを見せつけました。

そんな杉野さんの成長を支えた練習場が家の近くにあります。バッティングマシンを完備したビニールハウス。コロナ禍で満足にチーム練習ができなかった5年前、家族や近所の保護者らが協力して作りました。

「調子が悪かった時も、自分のバッティングをいつでも修正できる場所」と杉野さん。
練習がない日には、ここに来て必ず500球近くを打ち込んでいるといいます。練習でボールにスピンをかける感覚をつかみ、今年のホームランの量産につながりました。
現在は、飛ばないバットに変更された高校野球を見据え木製バットで練習を続けています。

たゆまぬ努力で才能を開花させた杉野さん。今年8月、日本やアメリカなど6カ国から10チームが出場した世界少年野球大会の日本代表に選出されました。日の丸を背負うのは初めてでしたが、大会を通してクリーンアップを任され、投手としても1イニング登板。投打の活躍で、世界一に貢献しました。
「自分も高いレベルでやっていけるんだと自信がつきました」
今後、見据えるのは、二刀流への挑戦です。

「プロ野球選手になるのが自分の夢なので、バッターではホームランバッターになって、ピッチングでは先発や中継ぎで・抑えの色々なところから登場して、いつでも抑えられるような選手になりたい」
(「くまもとキラリ星」9月29日放送)













