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2025年12月5日 18:33
おこめ券“配らない”市長本音 コメ価格また最高値を更新 平均価格4335円

 5日午後に最新のコメ価格が発表され、また最高値を更新しました。そんななか「おこめ券」を“配らない”と判断した市長が本音を語りました。

大阪・交野市 山本景市長(45) 「農林水産省の顔色を見たり、農林水産大臣の顔色を見て判断するのは、私はこのケースでは良くないと」

 農水省に異を唱えるのは大阪府交野市の山本市長。政府の総合経済対策に盛り込まれた「おこめ券」についてです。

大阪・交野市 山本景市長 「おこめ券という選択肢は市民のためにあってはならない選択肢」

 高騰が続くコメの価格。農水省の発表によりますと、先月30日までの1週間に全国のスーパー約1000店舗で販売されたコメの平均価格は5キロあたり4335円でした。前の週より23円値上がりし、過去最高値を更新しました。

 その支援策として活用が想定されるおこめ券ですが…。

大阪・交野市 山本景市長 「(おこめ券の配布は)経費率が極めて高い。多大な人件費と郵送の手数料がかかるし、市民のためにおこめ券を配ることはございません」

 そもそも、政府が物価高への対応として拡充した「重点支援地方交付金」は、おこめ券に限らず、プレミアム商品券や電子クーポンの配布、食料品の現物給付など、何に充てるかは自治体の判断に委ねられます。

 農水省は「食料品の中で最も値上がりが顕著なのがコメ」などとしておこめ券の配布を推奨していますが、事務負担の多さなどから「配布しない」とする自治体が相次いでいるのが現状です。

大阪・交野市 山本景市長 「(交付金を)おこめ券に使うと少なくとも1億円は費用・事務費としてかかってしまう。『水道の基本料金の減免』や『給食の無償化』に使うことによって事務費は数百万円程度に抑え、市民に還元したい」

 果たして、あなたの家庭に届くのはおこめ券か、それ以外か…。

 鈴木農水大臣は5日、おこめ券に「使用期限」を設定し、「転売対策」を行う方針を明らかにしています。

鈴木農水大臣 「今の物価高対策に対しての対応でありますから、自治体が独自でクーポンを発行するケースもあるかと思うが、そういうケースについても同様だと考えている」