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2025年12月5日 18:59
クマ出没も想定した「緊急銃猟」の体制は?熊本市議会で議論 

 北海道や東北地方を中心にクマによる人的被害が相次ぐ中、熊本市議会でも対応について議論が交わされました。

議員
「クマが出没したことも想定した『緊急銃猟』の発令を含めた準備・体制など、本市の取り組み状況を農水局長にうかがいます」

 相次ぐクマ被害をめぐり、国は鳥獣保護管理法を改正し、9月から一定の条件を満たせば市街地でも銃を使った駆除を可能とする「緊急銃猟制度」の運用が始まりました。

 住民の避難など安全の確保は市町村の判断で実施し、銃の使用はハンターに委託できます。

農水局長
「本市でクマが出没、生息、繁殖する可能性は低いと考えられます。このため本市では、まずはイノシシへの適用を想定し、緊急銃猟対応マニュアルとして取りまとめ、実施体制を整えました」

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 緊急銃猟の対象となる「危険鳥獣」には、ヒグマやツキノワグマのほか、イノシシも含まれています。

 熊本市によると、2024年度に市内で捕獲されたイノシシは1807頭と過去最多を更新。今年度は10月末現在で826頭が捕獲されています。

 これまでイノシシを対象に緊急銃猟が行われた例はありませんが、市は「警察、駆除隊、自治会などと連携を図りながら、市民の安全が確保されるよう取り組む」としています。

 なお、九州のクマは、環境省が2012年に「絶滅」を宣言し、いないとされています。

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