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2025年12月22日 14:50
【速報】熊本市の飲酒死亡事故「危険運転」適用の一審支持 福岡高裁

 熊本市で飲酒運転によって女性をはね、死亡させた罪に問われている男の控訴審で、福岡高裁は22日、男側の控訴を棄却しました。

 熊本市の元飲食店従業員、松本岳被告は、去年6月、熊本市中央区で飲酒運転をして車をバックで走行。熊本市の児童相談所職員の横田千尋さん(当時27歳)をはねて死亡させるなどした罪に問われています。

 一審の熊本地裁では、危険運転致死傷罪が適用され、懲役12年の判決が言い渡されましたが、弁護側がこれを不服として控訴。控訴審では、弁護側が過失運転致死傷罪にあたると主張し、検察側が控訴の棄却を求めていました。

 なお、被害者の遺族が弁護士を通じて、次のようにコメントを発表しました。

 「被告は、様々な社会のルールを逸脱し、酒を飲んで他人の車を運転し、居眠り運転をして追突事故を起こしていながら、事故の発覚を逃れようと救護も通報もせず、高速度で逆走しながら後退にて逃走中に、運転を制御できずに蛇行運転し、最後には車両を車道からも逸脱させ歩道で信号待ちをしていた私の娘の命を奪い、娘の友人を負傷させると事件をおこしていながらも一審での判決に対して自らの罪の重さを理解せず、今回控訴した被告に対しあきれ果て、激しい怒りを覚えております。

 また、千尋の無念を晴らしてあげられない自分自身の無力さに情けなく思っております。

 令和6年6月15日に娘が志半ばで無念の思いで天国に行ってしまった事件から1年と半年が過ぎようとしています。

 その日から私を含め遺族は様々な感情や思いと毎日戦っています。残された私たちが事件前と変わらず過ごすことが千尋の願いと信じて、皆日々何とか過ごしています。

 今回の判決で私達遺族は一つの区切りをつけ、前を向いてこれからも様々な感情と闘いながら千尋の分まで生きていこうと思います」

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