中国ではウィンタースポーツが大人気ですが、緊張する日中関係の影響で日本への渡航を避ける中国人スキーヤーらが相次いでいます。現地のスキー場からは日本に「今は行かない」といった声が聞かれました。

　中国では政府が雪に関連する経済活動「氷雪経済」に力を入れていて、ウィンタースポーツが空前の人気となっています。

　河北省張家口市にあるスキー場では、今シーズン、延べおよそ70万人の来場を見込んでいるということです。

　日本のスキー観光地への渡航を避けた中国人スキーヤーらも来ています。

中国人スノーボーダー 「日本にも行ってみたい」 「（Q.日中関係が緊張しているが）だから（日本行きは）先延ばし。今年は間に合わないので、ここでスキーをする」 「北海道でスキーをしたことがある。今年は地震で行かない。（両国関係など）色々な要素がある。今年は国内で滑るのも良いと思った」

　日中関係の緊張で開催を危ぶむ声もあるなか、この日、JETRO＝日本貿易振興機構が主催するイベントが開かれました。

スノーゴーグルを扱う山本光学　杉田亮さん 「中国が北京五輪をきっかけにスキー、ウィンター用品の市場を国を挙げて伸ばしていくというところがあったので、ブランドの認知をまず高めて使用率を高めていく。それが売り上げにつながってくるのかなと感じている」

　「氷雪経済」の産業規模は、今年、1兆元＝およそ22兆円を突破すると予想されています。

　日本製のウィンタースポーツ用品を手に取った中国人からは、「日本製品は信頼できる」「日本製品でも性能が良いものは使いたい」などといった声が聞かれました。