ホーム
2026年4月1日 20:20
被害防止のカギは春?クマ対策が本格始動

 冬眠明けのクマが続々と活動を始めています。去年、クマ被害が相次いだ地域の猟友会は「被害を減らすには今の時期が鍵」と話しています。

■クマが出没「シカ食っている」

 水辺でシカを襲う1頭のクマ。先月28日、釣り人でにぎわう川の近くに姿を現しました。

撮影者 「シカの鳴き声が聞こえて、次にいきなり後ろからクマが飛び付いてきて、シカをくわえながら丘の上に引きずり上げて、首根っこをガブッとかんで振り回して去っていった」

 現場は北海道東部に位置する別海町。数キロ離れた海沿いには町が広がっています。

 撮影した男性によりますと、この場所は釣りで人気のスポットで、この時期はアメマスが釣れるといいます。

撮影者 「春はハイシーズンで釣り人が多くなる。ここでクマを見るのは初めての経験。正直あのクマがこっち向かってきたら怖かったので、釣り人全員、帰った。何よりも恐怖というか近くに海があり、住宅も近くにある。とうとう出ちゃったかと」

 春の息吹とともにクマの出没も相次ぎます。

 自動車専用道路を悠々と横切るクマ。先月29日、北海道遠軽町で撮影された映像です。

 クマはガードレールの下を素早くくぐり抜け、道路脇に走り去っていきました。

 新年度を迎え、自治体もクマ警戒モードへ。

青森県 宮下宗一郎知事 「クマは相手を選べませんから、まずは出会わないようにすることが大事。基本的な対策はしっかりしてほしい」

 去年、クマの出没件数が過去最多となった青森県では、今月1日に「ツキノワグマ出没注意報」を発表しました。

■クマ対策は“今の時期がカギ”

 そして、この人たちも始動です。集まっていたのは岩手県の花巻市猟友会の面々。

 花巻市では去年、過去最多となる97頭のクマを捕獲。毎日のようにクマが人の生活圏に現れ、町は緊張に包まれました。

花巻市猟友会 藤沼弘文会長 「おはようございます。4月1日から新年度の(シカ・イノシシなど)有害鳥獣の自治体駆除が始まります。約1年近くやるわけですが狩猟シーズンまで行いますので、長丁場になりますが皆さんとの連絡を密に取り合いながら」

 新年度初日から早速、パトロールへ向かいます。

花巻市猟友会 藤沼弘文会長 「(Q.獣道みたいになっている?)うん、ここもそうだ」

 メンバーと連絡を取り合いながら慎重に進めます。なかでも特に猟友会が注目していたのが…。

花巻市猟友会 藤沼弘文会長 「シカの足跡、ほれ。こいつは新しい足跡。これが獣道ってやつ」

 なぜ今、シカの痕跡を追っているのでしょうか。パトロール中のハンター歴約50年の菅さんは、まさに今の時期が鍵を握っているといいます。

ハンター歴50年 花巻市猟友会 菅実さん 「シカ、イノシシが増えると山の餌(えさ)をクマより先に食うわけだ。そしたらクマが食う餌がないから結局(人里に)下がってくる。シカ、イノシシを駆除しないと、クマも大変なの」

 シカなどの数が増えすぎることにより、山で食べるものがなくなったクマが結果として人里へ近付いてきます。そのため、シカの数も一定数に調整する必要があります。

花巻市猟友会 藤沼弘文会長 「去年は岩手県で1万2000頭のシカを駆除しました。それでも多いので、今年は1万5000頭ぐらい駆除しないと間に合わないんじゃないかと」