
7月の熊本地震で、震度6強を観測した八代市。昭和、平成、そして令和と、70年近くにわたり、八代の夜を華やかに彩り続けてきた「キャバレーニュー白馬」も被害を受けました。

店内には割れたボトルやグラスが散乱。生バンドの音が響いていたステージには楽器が倒れ込み、外壁には大きな亀裂が入りました。

「ショックですよ。どうしようかなと思って」と池田義信社長。それでも「やめる考えは全然なかったですね。また、せないかんたいと思ったのが強かったです。さあ、どうするかね、と思った」と語ります。
3年前に亡くなった歌手・八代亜紀さんが歌手の道へ一歩を踏み出したきっかけとなった場所。中学卒業後、 親に内緒でこっそりマイクを握った白馬のステージでした。

八代さんが故郷をうたった曲「Sweet Home Kumamoto」には、「白馬」の名が登場します。
Come on
いつでも在るのさ
come on
白馬は聖地さ
懐かしいあの街
Sweet Home Yatsushiro
~「Sweet Home Kumamoto」より~
昭和33年の創業以来、八代を照らし続ける夜の街のシンボル。様々な人の人生が交差する瞬間を見守ってきました。
今回の地震の後には、全国各地から毎日のようにお見舞いの電話が入ったといいます。
「その人たちのためにも、全国に発信して、一歩踏み出しましたよ、ということも知らせたかった」

8月20日、営業を再開。「八代の歩みを止めない」という強いメッセージが込められています。
「白馬の歴史全部、68年間見ている」というシャンデリアは一部が欠けてしまったものの、ホールを照らし続けます。

「やっぱり白馬は明かりがともらないと、八代が消え去ってしまうような気がしますね。白馬が一番くつろげる場所かなと思いますね」「上のネオンが、あれがよかね。落ち着くというか、安心する。そういうところ」と常連客からは再開を喜ぶ声が聞かれます。
一歩、前へ。池田さんは次のように語っています。
「八代は名所旧跡がほとんど被災してしまった。ここは営業できるからまだいい。『八代の文化として残さないかん』とも言っていただくので、八代の街が少しでも活性化できればいいかな。それは願います」












