
猛暑が続く中、全国でインフルエンザが流行期に入っています。
インフルエンザの流行は、1定点医療機関あたり1週間の患者報告数をもとに判定されます。定点あたり1.0人以上で「流行入り」、10人以上で「注意報レベル」、30人以上になると「警報レベル」となります。

8月17日の週の全国の定点あたり報告数は1.11となり、厚生労働省はインフルエンザの流行入りを発表しました。感染症法が施行された1999年以来、2番目に早い流行入りです。

例年、沖縄では夏場に一時的な流行が見られることは知られています。しかし今年は、関東や東北地域でも流行期に入っています。熊本赤十字病院の加島雅之医師は「かなり珍しい現象」と語ります。
なぜ?暑い季節に流行入り…
なぜ、暑い季節にインフルエンザが広がるのでしょうか。インフルエンザの感染経路は、咳やくしゃみによる「飛沫感染」と、ウイルスが付着した手で粘膜に触れる「接触感染」の2つです。
加島医師は「非常に暑い年ですので、空調のために密閉された空間が増え、そこで流行にアクセルがかかっている可能性はあり得る」と推測しています。
冷房の効いた密閉空間で、咳やくしゃみによって出たウイルスが長く滞在したことが感染拡大につながった可能性があります。
熊本県内は「前兆が見え始めている」
8月17日から23日の熊本県内の定点あたり報告数は0.87と、まだ流行入りには至っていません。

しかし、加島医師は「先週あたりから指定医療機関あたりのインフルエンザ患者数が倍々という形で増え始めています。流行期に入る前兆が見えている可能性はあり得る」と話します。
お盆の帰省ラッシュで、流行地域から移動した人々が持ち込んだ影響も考えられます。
「9月の第1週で引き続き増えているようなら、地場での流行が形成されてきている可能性がある」と加島医師。さらに、今回の流行では、被災者への感染を心配していると話します。
発症する1~2日前からまわりの人に感染する可能性があるインフルエンザウイルス。集団生活を余儀なくされている避難者のもとに、救護や支援で出入りする人々が気づかないままウイルスを持ち込むリスクがあります。
現在、流行しているのはインフルエンザウイルスA型。1つの波は長くても2か月程度で収束するとみられていますが、そのあとに、B型や別の株が流行する可能性はあるということです。
今すぐできる5つの予防策

予防のポイントは次の5つです。
換気(1時間おきに5分程度)
環境の清掃
体調管理
マスクの着用
手洗い
手洗いは特に有効です。手荒れや水道の確保が難しい環境では、アルコール入りの手指消毒剤がインフルエンザウイルスに効果的です。
なお、ワクチンについては、製造を担うKMバイオロジクスが例年通りの出荷時期となる見通しを示しています。
熱中症対策と並行して、インフルエンザへの備えも今から始めることが求められます。













