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2026年1月6日 18:59
生徒へのハラスメント行為を認定 フリースクールの第三者委

 職員の集団退職があったフリースクール内で教師による生徒へのハラスメント行為があったことがわかりました。

 問題があったのは、熊本私学教育支援事業団が運営する熊本学習支援センター天草下田南校です。

 事業団が設置した第三者委員会により、生徒に対する教師のハラスメントが事実認定されていたことが分かりました。

 去年7月と8月に生徒2人が相次いで自主退学。教師による複数のハラスメントを訴えたことなどから、問題が表面化しました。

 事業団は、専門学校の理事長らで構成される第三者委員会を設置。生徒本人を含む関係者への聞き取りが進められ、事業団が助成を受ける日本財団に対して、12月に報告書が提出されました。

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 報告書などによると、生徒らはこれまでに教師から「生理中だから仕方ないよね」などと言われ、精神的な苦痛を受けたということです。

 委員会は、これらを教師によるハラスメントと認定、事業団は、こうした事実を知りながら改善を図らなかったとしています。

 事業団をめぐっては職員が集団退職。残業代の未払いなどを理由に運営面を担当していた職員8人のうち、7人が12月26日に退職届を提出し、1月15日に退職する予定です。

 また、事業団では熊本市から委託を受け、子どもたちの食事や学習をサポートする事業に取り組んでいますが、市は集団退職の事態を把握した上で、人材確保を要望し、7日までに報告するよう求めています。

 フリースクール開校から10年。ピーク時は13校まで拡大するなど県内でも中心的な活動をしていましたが、退職届を提出した職員は次のように語ります。

「お金が入ってきたということで、また店舗展開。結果的に、その店舗を開けば、人件費も増える。その悪循環に陥った。それで多くのお子さんが救われたことも事実としてはあると思います。ただ、それ以上に、従業員の疲労とか、最終的には、やっぱり赤字体質を生んだ要因かなと捉えている」

 現在は、熊本市に2校、天草市に1校に縮小しました。

 関係者によると、昨年度の赤字はおよそ1870万円に上っています。

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 不登校問題に詳しい熊本大学大学院の黒山竜太准教授は、フリースクールの経営難は利用する子どもたちに、さらなる心理的な負担を与える可能性があるといいます。

「そもそもフリースクールに通うまでに色んな苦労を重ねた上で(人間関係を)つなげている子がほとんど。(閉鎖したら)それをまたやり直すのかとなってしまう。それは、子どもたちにとって損失が大きい」

 悩める子どもたちの受け皿となるフリースクールがなくなってしまうことは、社会的な損失で、公的支援も必要と指摘します。

「(フリースクールは)公的な支援が少ない、各自助努力が前提となっている。子どもを大事にしないと、日本の将来を考えるならば手を入れていかないといけない」

 今後の運営について、事業団の仙波達哉代表理事は「3月までに職員を補充してフリースクール事業を継続したい」としています。

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