
水俣病公式確認から70年の節目の年を迎え、被害者のさらなる救済が求められる中、不用意な大臣の発言に波紋が広がっています。

水俣病犠牲者慰霊式を翌日に控えた4月30日、胎児性患者の金子雄二さんのもとを訪ねた石原宏高環境大臣。加齢に伴う介護保険ではなく、水俣病による障害福祉サービスによる訪問入浴介護の実現を、大臣から決定主体である水俣市に訴えかけてほしいとの要望を受けた際、次のように述べていました。
石原大臣
「この前も市長には環境省に訪問していただきました、お伝えはしたいと思います」
自ら水俣市長に伝えると約束しましたが、翌日の会見では……
石原大臣
「金子さんの前だったので『市長にお聞きします』と(言った)。現実は、なかなか難しい話なんです」

態度を一変させるこの発言に、金子さんら被害者・支援者団体は「長年苦しんできた被害者を深く傷つけるもの」と抗議文を提出していました。
12日の閣議後の会見で、発言の真意を尋ねられた石原大臣。
「5月1日の記者会見の前に、私から水俣市長にはしっかり伝えた。その後の記者会見で、そのことを言及しなかった点については、言葉足らずだったと思っています」
実際には、水俣市長に自ら伝え、実現は難しい旨の返答をもらっていたにも関わらず、言葉足らずな説明をしてしまったと釈明しました。

金子さんの支援者は次のように話します。
「信頼を失うような態度だったと思います。『言葉足らず』の本質が何なのか。リップサービスで金子さんをなだめすかすような発言をしたことを撤回してほしい」
来週にも上京し、環境省の担当者らと面会する考えです。
なお、水俣市の高岡利治市長は、KABの取材に対し「5月1日の慰霊式終了後、控室で大臣から話があった。これまで検討してきたがご要望通りとするのは、なかなか難しい」と返答したとしています。













