
九州場所に向けて、福岡県志免町の稽古場で汗を流す正代。
7月場所で9勝、9月場所で1年ぶりの2桁勝利と、いい相撲が続いています。
しかし、本人は…
「流れとしてはいいのかなと思いますけど、先場所に関してはちょっと自分でも出来すぎているなっていうのはあったんで、先場所のような成績になると思ってはいないんですけど…」
とちょっと控えめ。

そう、正代を一言であらわすと「ネガティブ」。
日本相撲協会の公式ホームページでも「ここだけは相撲界でNo1だと思うこと」という質問に「ネガティブ」と答えているほどです。
宇土市出身で、熊本農業から東京農大へ進み、2014年に初土俵。
順調に勝ち星を重ね、2020年の9月場所で優勝して大関に。
しかし、その後は苦しみ2022年に大関を陥落しました。
大きな期待は逆にプレッシャーになってしまうという正代。
しかし、前頭5枚目に番付をあげて、地元九州に戻ってこられたことはうれしいと話します。
「番付を上げたことで、期待もいつもより多い気がするんで、ちょっとプレッシャーを感じながらなんとか期待に応えられるように頑張ろうと思って稽古しています」
人生初の海外となったロンドン公演は刺激になりました。

「ちょっと言葉が違うっていうのがストレスは感じましたけど、結構海外の人も相撲を見てくれているんだなというのは実感しました」
海外の相撲ファンの中に、自らのファンもいたことに驚きもありました。
「どうしても横綱・大関が注目されているんじゃないかと思っていたんですけど、結構幕内のみんな全員ファンがいるような感じで、僕の場合は名前が結構憶えやすいって言うのもあると思うので、それで知ってもらっているのかなと思います」

取材をした11月5日に誕生日を迎え、34歳になりました。
「年を重ねて体の感覚も、だいぶ若い時に比べたら違うと思うんで、ケガとか疲れとかも取れづらくなっている気がするんで、ちょっとそこら辺をしっかりケアして、、その日の稽古とか、その日の取り組みなんかをベストで向き合っていけたらと思っています」
面倒見が良く、後輩力士はよく話してくれる「やさしい人」と話します。
稽古場でも自ら周囲に声をかける様子が見られました。
ネガティブと言われますが、それはやさしさと慎重で堅実であることの裏返し。
プレッシャーがかかる九州場所ですが、15日間を戦いきるため平常心でのぞみます。
「とりあえず少しずつ体が動くように持っていこうっていう、初日に合わせるというより、最終的にトータルで体が動いていたらいいなくらいにな感じにできたらと思います」













