
記録的大雨から3カ月。一大農業生産地の八代市で、ある異変が起きています。
大きな冠水被害を受けた郡築二番町。キャベツ畑を雑草が覆いつくしていました。
「ここぐらいまで来るんですよ、この葉っぱが。この辺まで来てるはずが、ここで止まっているんで。この草が肥料を吸い取るんですよ。吸い取っちゃうんで、それで外葉の展開が鈍い」
八代市内で農業を営む武原健一さん。8月の大雨ではハウスのキャベツ苗が浸水被害を受けて、およそ80アール分が枯れました。
生き残った苗を育ててきましたが、9月にもあった大雨で、除草剤がまかれた畑の表層部分が流れ出てしまったとみています。
今、地域の農家が心配するのは、冠水による土壌への影響です。
「このあと来年の作にも影響しなければいいなと思うんですけどね。この作が終わって、土壌検査を一回してみないと分からんかな」
小売価格に影響は?
小売価格に影響はあるのか。熊本市の青果店「八百柿」で話を聞いてみると…
「今これも入荷が遅れているので、うちのほうで1玉280円という形になっています。これも例年なら200円割っていて180円とかなんで、100円くらい高い」
大雨の影響で、生産が遅れたことが3カ月経った今になって、価格の高騰につながっています。同様にトマトも。
「例年でしたら100円前後なのが180円という形になっています。12月に入ってくれば、例年くらいの収穫量になってくると聞いているので、そうなってくると通常の価格に戻ると思います」
鍋の食材を見てみると、小松菜や水菜、白菜、大根などは価格が下がっていますが―
「菌茸類、しいたけやまいたけが急に寒くなって、需要に追いつかずに気持ち値段が上がっている。ネギも今少し高いです。普段であれば200円前後でいけるけど、今200円後半で」
ただ、キノコやネギも生産が需要に追いつけば価格が下がってくる見込みだということです。













