
今年度中に熊本市東区の健軍駐屯地に配備される予定の長射程ミサイル。台湾有事を念頭に、中国への抑止力を高める狙いがあるとされていますが「標的になるのでは」との不安や「住民の意思を無視している」との批判の声も上がっています。
共産党・田村委員長
「住民説明会を開いていない、開こうともしない、やる予定はないと官房長官が言う。これはひどい対応じゃないかと聞いている」
11日の衆議院予算委員会で問われた小泉防衛大臣は次のように述べました。

小泉防衛大臣
「九州防衛局において問い合わせ窓口を設置し、質問に逐次こたえるなど対応しているほか、九州防衛局のウェブサイトにQ&Aを掲載することにより、すでに積極的な発信に努めております。こうした取り組みを行っている中、現時点において住民説明会を実施する予定はありません」
小泉大臣が語る九州防衛局のウェブサイト。掲載されている電話番号に問い合わせてみました。

質問
「ミサイル配備で健軍駐屯地が標的になることはない?」
担当者
「運用の仕方としては、駐屯地の中に固定して使うという形ではないですね。だから、標的になるということはないというか、ただ、絶対ないのかというと、絶対と言えるものもない」
質問
「有事の際に市民はどこに避難すればよい?」
担当者
「どこかというと、その関係は防衛省と言うより、地元の自治体や所管は内閣府とかが…私の方でこちらですとご案内できる情報を持ち合わせているわけではないんですが…」
なお、高市総理は11日、「小泉大臣の答弁があったのを聞いて、私はむしろ安心をいたしました。しっかり防衛局に相談窓口をつくって、そして丁寧に疑問にも答えている。そのうえで住民説明会を開く、開かないは、防衛大臣の判断に任せたいと思います」と述べました。

健軍の住民はどう考えているのでしょうか?
60代女性
「説明会とかがあったほうがいいんじゃないかなと思っていますけど。いつの間にか決まっていたような感じで、えって感じだったんですよ」
50代男性
「有事になったらここに拠点をおくんじゃなくて、どこかに展開するだろうから、それをワーワー言うのはどうかなと。日本のためにやっているんだからね」
50代女性
「高齢者の方はネットとかホームページの扱いに慣れてない方も多いので、やっぱり直接どっかの場所で説明会があったほうが、よりわかりやすいと思います」
現状十分な説明をしていると言えるのか、真摯に住民の声を受け止める姿勢が求められます。













