ホーム
2026年2月10日 18:39
内密出産などの実情は…国内初の取り組みを泉佐野市長が視察 行政主導で導入検討

 命をつなぐため匿名性を保障する取り組み。国内初、行政主導での実現なるか、注目が集まっています。

泉佐野市・千代松大耕市長
「全国的に赤ちゃんが遺棄されるという非常に胸が痛くなるような事件が生じていますので」

 10日、熊本市西区の慈恵病院にやってきたのは大阪・泉佐野市の千代松大耕市長です。

 泉佐野市は、市内の医療機関と連携し、親が育てられない子どもを匿名でも預かる「赤ちゃんいのちのバトン」の設置に向けて、検討しています。

 視察に訪れた千代松市長や市議らはおよそ19年前、国内で初めて開設された「こうのとりのゆりかご」を見学し、病院の職員から説明を受けました。

新生児相談室・蓮田真琴室長
「今は自分は育てられないから託すしかないし、名乗れないという思いもあるんですけど、赤ちゃんへの愛情はあって、身を引き裂かれるような思いで預け入れをされていると思います」

camera icon

 また、泉佐野市は、病院のみに身元を明かして出産する内密出産の受け入れも開始する方向で検討。分娩室で実際に内密出産に携わる職員から話を聞きました。

助産師
「内密出産だからといって、特別対応ではないんです。無事に母子ともに元気に産んでいただくというのが、助産師の仕事かなと思っていますので」

camera icon

 女性を保護するための部屋も。出産までの期間を、病院の相談員からサポートを受けながら、過ごします。

泉佐野市・千代松大耕市長
「(泉佐野市の病院で)エンゼルルームをとるスペースというのは、正直、課題にもなっているんですけれど、病室等、医療機関にないんだったら、周辺のホテルとかに滞在してもらおうかなという話もしているんですけれども、そこに相談員さんが通うという形で」

 午後には蓮田健院長から、予期しない妊娠で追い詰められた女性が抱える事情や背景などについて説明を受けました。 

camera icon

 視察を終えた千代松市長は、次のように語っています。

「今後は課題として、これまで慈恵病院も熊本市との関係があったと思う、泉佐野市に置き換えると、大阪府との関係になってくる。調整をうまくしていけたら」

 内密出産については、根拠となる法律が存在していないなど、課題も多くあります。

 千代松市長は会見で、万一の場合の責任の所在について問われ「市長にある」と答えました。

camera icon

蓮田健院長
「市長さんの覚悟が伝わりました。うまく成功されれば、共感を持った別の首長が名乗りを上げられるかもしれません。私はそこに期待をしています」

 泉佐野市は、来年度にも体制を整備する方針です。

この記事の写真を見る