
観測史上初めて震度7の揺れが2度襲った熊本地震から10年。熊本県南阿蘇村では、当時の記憶をつなぐ取り組みが行われました。
16日午前0時ごろ、熊本県南阿蘇村に東海大学の学生7人が集まりました。
熊本地震の前は、学生たちが暮らす「学生村」があった黒川地区。学生と住民が家族や親戚のような関係を築いていました。

今回参加した7人は「学生村」を知らない世代です。
「700~800m先のところに東海大学農学部があって、全校生徒がだいたい1000人だったんですよね、うち800人が、ここの地区で暮らしていたので」
当時、大学3年生だった橋村さくらさんが案内しました。
本震があった2016年4月16日、学生村では、アパートや下宿が倒壊し、学生3人と住民1人が亡くなりました。
大学は、地震後にキャンパスを村外に移転。地区から学生はいなくなり、毎年、現役の学生から依頼されて、本震が起きた時間にあわせ、現地を案内しています。
倒壊した家屋や崩れたブロックで道路が塞がれ、救助活動もままならなかった状況を写真で紹介し、「学生村」の被災する前と後の様子を説明しました。

「どこか、きのうのことのように思える部分もあるんですけど、思い出しにくくなっている部分も感じました。この時間、この時でしか、伝えられないものというのが、言葉だけじゃなくて、空気感であったり、寒さ、暗さというものがある」と橋村さん。参加した学生は「学生と地域のつながりは、途切れちゃいけないなと感じました」と感想を語りました。
なお、南阿蘇村から移転した東海大学阿蘇くまもと臨空キャンパスには、16日、献花台が設けられました。犠牲者を追悼し、地震や学生村の記憶を継承するためです。
また、黒川地区では、来週、当時の学生や住民らと記憶をたどり、地震の経験を学ぶイベントも開かれます。













