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2026年6月26日 19:32
「6・26白川大水害」から73年 同じ規模の水害がいま発生したら…

 熊本市で起きた「6・26白川大水害」から73年。150年に一度と言われる同規模の水害が発生した場合、対応できるのでしょうか。

  1953年(昭和28年)6月26日。阿蘇と熊本で400ミリを超える大雨が降り、白川が氾濫。422人の死者・行方不明者を出し、3万を超える家屋が浸水しました。

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 熊本市の中心市街地には、当時の浸水被害が表示されています。中央区本山の石碑には、節目にあわせ、手を合わせる人の姿がありました。

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 小学4年生だった奥村昭吾さんは、当時の記憶が鮮明に残っているといいます。

「床上まで来ました。川みたいになっていましたね。堤防から下の家がその住人は屋根の上に登って、材木を当らないようにはねのけていました」

 白川のすぐそばで暮らしていた奥村さん。水が引くのに2~3日かかったと話します。

 中学2年生だった門添勝子さんは、忘れられない光景があります。

「2~3人(遺体が)寝せてあったのが、一番いまだに頭に残っている」

 平屋に住んでいた門添さんは、近くの2階建ての空き家に逃げ込んだそうです。

「8畳くらいあったかな。そこに80人くらい上がってきた。階段が、だんだん消えていくんです。水が増えると、あと3~4段残ったくらいでした」

 教訓を後世に伝えるためにも、石碑を守り続けたいと考えています

同規模の水害が発生したら

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 「上流側の阿蘇カルデラは8割の流域面積を占めていて、ここに集まった雨が、この細長いおたまじゃくしの尻尾を通じて流れてくるような状況になっています」

 河川防災などが専門の熊本大学大学院の張浩教授は、白川の形状を「おたまじゃくし」と表現します。中流域は勾配が急で、流れが速く、洪水になれば、そこから大量の水が一気に熊本市方面に押し寄せる可能性があるといいます。

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 もし、今、同じような洪水が起きたら…現在の熊本市をイメージした模型で検証しました。

 流れてきた水が堤防を越え、市街地へ入っていきます。「外水氾濫」です。

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 大雨により河川の水量が増え、堤防が決壊したり堤防を越えて水があふれ出す氾濫のことを指します。

 堤防が浸食され、壊れると…目の前の住宅や、車が一気に流されてしまいました。決壊地点の近くほど流れは速く、建物への被害も大きくなります。

「決壊場所に近いところは危ない、流速も速い、遠いところは比較的安全、木造は流されやすい特徴も見えると思います」

 国交省や熊本県はこれまで、白川の氾濫を防ぐため、河川整備を進め、洪水調節機能のある立野ダムを建設するなど様々な対策をしてきました。

 実験でも、遊水地やダムは、川の氾濫を防ぐ効果があることが分かりますが、「白川大水害と同規模の豪雨には対応できない可能性がある」と指摘します。

「73年前の150年確率洪水が生じた場合は、今の整備では対応できてないと考えられます」

 国交省によると、30年以内の完成を目標とする「河川整備計画」は、60年に一度の規模の洪水を防ぐことを目的としていて、白川大水害のような、150年に一度の規模の水害が発生した場合には対応できないことになります。

「150年に一度規模の洪水が発生した場合は、整備が進んでいますけど、川沿い人口とか資産も集中していますので、氾濫が生じた場合、昔よりも大きな損失が発生する可能性もなくはないかなと考えられます」

 建物を洪水に強い形状にすることも対策の1つです。

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 建物の1階部分に壁を設けず、柱だけで上階を支える「ピロティ形式」にすることで、家が流されるのを防ぐことができます。

「1つは災害を知る、正確な知識を身につけること。2番目は弱点を知ること。自分の周りにどのような危険があるか、防災施設の整備はどこまでできているのかを知ることは大事になる。」3番目は対策を立てること。ハザードマップの確認、情報の収集、避難関係の知識」

 73年前の教訓を風化させないために、自分の地域の危険を知ることが命を守る第一歩です。

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