JT(日本たばこ産業)のロシア事業を「管理下」に置く大統領令に署名したプーチン大統領。その狙いはどこにあるのでしょうか。
■JTロシア事業を「管理下」に
ロシアメディア「インタファクス」 「大手たばこ産業として初めて、ロシアにある資産がロシア企業の『管理下』に置かれることになりました」
突然発表された、ロシア大統領令。
それはJTの海外子会社「JTI」がロシアに持つ4つの法人を一時的にロシア企業の管理下に置くというもので、「事実上の接収」を意味します。
木原稔官房長官 「ロシア政府に対して抗議し、至急措置を撤回するよう求めたところであります」
日本国内でおよそ40%のシェアを持つJTグループですが、世界中の市場でも高い販売実績を誇り、ロシアでは37%以上がJTグループのたばこです。
さらにロシアでの事業はJTグループ全体の売上収益のおよそ10%、調整後、営業利益ではおよそ25%を占めるといいます。
ロシアの地域情勢に詳しい 慶應義塾大学 廣瀬陽子教授 「日本企業の経営支配権をロシア側が一方的に変更できると示した。これは日本に対してロシアに対する制裁であるとか、ウクライナ支援には経済的な代償を伴うというメッセージになっている。同時に収益性の高い事業をロシア側の管理下に置くのは経済的なメリットもある。政治的圧力と経済的利益の確保、2つの狙いが重なっている」
現在もロシアで事業を続けている日本企業では今回が初めてのケースとなります。
廣瀬陽子教授 「今後の悪いシナリオも考えていく必要がある。例えばロシアに残る他の日本企業にも、同様の措置が広がらないような事前の対処を行う。他方で企業の資産を守るために、日本が対ロ制裁やウクライナ支援の基本方針を簡単に変更することはロシア側に経済的な圧力が有効だという認識を与えかねないことも認識しておくべき。我々の基本政策を変えないということも重要」









