4日午後に行われた最後の被告人質問で、山上被告は安倍元総理の妻・昭恵さんに「つらい思いをさせてしまった。弁解の余地はない」と謝罪しました。
弁護側 「あなたの行為で1人の命が失われる結果になりました。そのことについて言うことはありますか?」
被告が法廷で初めて謝罪しました。
安倍元総理を銃撃し、殺害した罪などに問われている山上徹也被告の裁判。予定では最後となる被告人質問が行われました。
山上徹也被告 「安倍元総理のことは2021年の動画以来ずっと頭にあった」
なぜ、安倍元総理を狙ったのか…。
4日も安倍氏が旧統一教会の友好団体に送ったビデオメッセージについて触れました。 弁護側 「2021年の秋ごろの動画を見た後に、安倍元総理と韓鶴子(ハン・ハクチャ)総裁を結びつけるものは?」 山上被告 「日本の統一教会の方針では韓鶴子が高齢で、日本には来ないという話があって、来日させるには安倍元総理と会談させることだとインターネットのサイトに出ていたので、自分の目的は韓鶴子ですので、襲撃したとしてその場所に安倍元総理がいるかもしれないと」 弁護側 「安倍元総理は、襲撃対象のうちどのような優先順位でしたか?」 山上被告 「やはり最大の標的は韓鶴子で、その次は(創始者の)文鮮明(ムン・ソンミョン)ファミリーの子どもたちにあたる人でしたが、中には統一教会と関係なく生活を送る人もいましたし、日本人に献金を返すと言っていた人もいましたので、(安倍氏は)子どもたちに次ぐ順序かと。あくまでも本来の目的は統一教会ですから」
また、事件をきっかけに宗教2世の問題が注目を集めたことや、日本で旧統一教会に“解散命令”が出たことについては…。
山上被告 「世の中の動きが何がどうなるというのは予測できないですが、こうなってくれたのはありがたいですが」
そして、弁護人に促される形で口にしたのは遺族への謝罪の言葉…。 山上被告 「まず安倍昭恵さんはじめ、安倍元総理の家族に何も恨みはありませんので、私が殺害したことによって3年間つらい思いをさせてしまったことについては、私も親族を亡くした経験があるので、間違いないと思います。弁解の余地はないと思っています。非常に申し訳ないことをしたと思っています」
裁判は今月18日に論告・求刑が行われ、来年1月21日に判決が言い渡される予定です。









