ホーム
2026年1月8日 18:43
かかりつけ医がなくなる?医療機関の63%が赤字…倒産は過去最多ペース

 かかりつけ医療機関がなくなってしまうかもしれません。熊本県医師会が厳しい現状を訴えました。

熊本県医師会・高橋理事
「医療機関は、いつ辞めようか、いつ辞めようかとそればかり考えて、いつバタバタっとなくなるか分からない」

 8日に会見を開いた熊本県医師会によると、県内の医療機関のうち63%が赤字と回答。公立病院にしぼると16病院中15病院が赤字となっています。

camera icon

 モノやサービスの値段を示す消費者物価指数の上昇に、国が定める医療サービスの公定価格「診療報酬」が追いついていません。支出が増えているにも関わらず、収入が増えていないことが赤字の要因です。

 熊本県内では2025年、上半期だけで35件が倒産。過去最多だった2024年を上回るペースとなっています。

 国は今年度の補正予算でおよそ1.4兆円を補てん、来年度からの診療報酬を3.09%引き上げるなど対策を講じますが―

熊本県医師会・高橋理事
「赤字が減るとは思うが、医療機関の赤字は今後も続く」

 赤字解消までには至らず、厳しい経営環境が続くと見込んでいます。

地域医療の“最後の砦”でも…

camera icon

 大学病院も例外ではありません。熊本大学の事業報告書によると、昨年度の熊大病院の支出は収入を3億円近く上回るなど厳しい経営状況が続いています。

平井病院長
「国立大学病院全体で、どこの病院でも7割くらい赤字の状態で厳しい経営が続いている」

 物価や人件費の高騰が要因のため、医療コンサルの支援を受けつつ、病床の稼働率を上げるなど経営改善に努めていますが、診療報酬の改定が追いついていないのが現状です。

平井病院長
「最後の砦としての小児科、産科分野など非常に難しい患者さんが来られますので、赤字とは関係なくやっていきたい。だけど、やはりその辺についても、十分に診療報酬をつけていただきたいと考えている」

camera icon

 熊本県内唯一の特定機能病院である熊大病院は、最先端医療を提供する地域医療の「最後の砦」として、難しいかじ取りを強いられています。

この記事の写真を見る