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2026年5月1日 18:58
認定基準、健康調査…石原環境大臣と被害者団体の議論は平行線 水俣病公式確認70年

 水俣病公式確認から70年。石原環境大臣は2日間にわたり水俣病の被害者団体らと懇談しましたが、全面解決は未だ見通せない状態です。

石原環境大臣
「水俣病は我が国の環境行政の原点であり、環境省は環境庁が発足したときから常に水俣とともにあり続けました」

 慰霊式でこう述べた石原宏高環境大臣。ただ、懇談の場で問題解決の糸口を示すことはできませんでした。

被害者団体
「なんで厳しくして患者が認定されないようにわざわざするんですか」

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「あと20年したら水俣病の患者は亡くなってしまいます。患者を救うのは今しかありません」

 被害者団体などが国に求めたのは厳しい認定基準の見直し。複数の症状の組み合わせが必要とされ、熊本・鹿児島の認定患者は2284人と申請した人全体の1割未満に留まっています。

 認定基準の見直しについて、環境省は従来の回答を繰り返しました。

環境省
「1人ひとり、申請者について丁寧に見て、総合的に有識者と議論して審査している」

石原大臣
「今までの経緯があるので、経緯を乗り越えるための材料が見いだせない、ひとつの手がかりが健康調査ではないか」

 石原大臣が語った「健康調査」についても意見は対立しています。

環境省
「MEG(脳磁計)とMRIの組み合わせが妥当と、方向性をもらって調査をしている」

 国は、今年度から不知火海沿岸で1000人規模の健康調査を実施する方針ですが、被害者団体は国の手法について「時間がかかり被害の全容把握につながらない」などと批判しています。

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水俣病被害者・支援者連絡会山下善寛代表
「70年で、この水俣病問題を解決に向かって、どうにかしなければいけないというほどの決意で挑むほどの懇談ではなかった。何のための70年ですかね」

 3月末現在、1200人以上が認定審査を待っています。公式確認から70年、関係者の高齢化が進む中、国の姿勢が問われています。 

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