
イオンモール熊本の爆発事故から、28日で3カ月。事故直後に、現場に入った特別救助隊員が当時の様子を語りました。
「北側の駐車場からは爆発の状況は把握できなかったが、南側に行くと、建物が崩落していて、すさまじい爆発が起きたんだなという状況で衝撃を受けました」

こう話すのは、熊本市南消防署の田野尋志さん。7月28日午後4時27分に発生した地震の後、火災現場に臨場した後に、嘉島町のイオンモール熊本に到着しました。
「建物の南側にある事務所の窓から進入して、通路を渡っていたら要救助者の声が聞こえたので、西側の方へ行った」
崩落したがれきや軽量鉄骨などが行く手を阻むなか、バールや切断器具で取り除きながら、要救助者を捜索。爆発が起きた時間から約2時間後に、女性を発見しました。

「ボードが(女性の)上に乗っかっているような状況。建物も崩れてますので、狭いところに閉じ込められて、上から少し物が降ってきて、うずくまっているような体勢でした。『一緒に出るばい』とみんなで声をかけあいながら、励ましながら救助しました」
大きな余震のたびに緊急退避を繰り返しながら、女性を救助しました。
「あの爆発で生きてらっしゃったのは 本当に奇跡なんじゃないかなと思います。何よりも生きてらっしゃる方を救助できてよかったと思います」
熊本市消防局の特別救助隊は、この40代の女性と20代女性のあわせて2人を救出しました。救助活動では、10年前の地震の教訓が生かされたといいます。
「地震は、いつ大きい余震が来るのかわからないのと、通常の災害と違って、自分たちの安全管理がどこまでも通用しない。10年前の地震では、崩落した建物内での救助活動は経験していないが、10年間、みんなで訓練を積み重ねてきたので、事故事例や教訓を生かすことができたと思います」
災害時の避難対応 見直しの動き
爆発事故が起きたイオンモールから12人が救助されましたが、従業員7人が亡くなりました。
イオンによると、爆発が起きる約50分前、午後5時ごろには客と従業員の避難が完了していました。
(イオン・吉田社長)
「一旦避難をした者は、館内に入らないというのがマニュアルのルール」
イオンが当初説明していたマニュアルとは異なる混乱した状況が、徐々に浮かび上がってきました。
(当時店内にいた従業員)
「戻りたいけど、今どういう状況か分からないから、戻れないよねってっていう話をされていたし、携帯とかも持っていないので取りに行きたいという声は、たくさん聞こえていました」
イオンによると、車通勤者が非常に多いことから帰宅困難となる従業員が複数発生。車の鍵や携帯電話の回収など、再入館の要望が寄せられたとしています。こうした状況への具体的な対応が想定されていなかったと説明。一時入館を認める事実があったことを認め、避難の際、従業員が貴重品などを携帯できるようルールを変更するとしています。
イオンモール熊本の事故を受けて、災害時の対応を見直す動きが広がっています。
10月7日、JR大分駅の駅ビルで実施された防災訓練。JR九州と、駅ビルを運営するJR大分シティが合同で行いました。
避難するスタッフの中には、貴重品を持っている人も。
イオンモール熊本の爆発事故を受けて、災害時の対応マニュアルを見直し、スタッフに貴重品を持って避難するよう。
(JR大分シティ・松本代表)
「私たちの仲間ともいうべき同業他社で、あのような痛ましい事故が起こったことを、さらなる安全の確立のために、活かしていかなければならない。(熊本地震後)急ピッチで、マニュアル・手順・取り組みを一から全て点検し直して、訓練に臨みました」
JR大分シティでは、震度5強以上の場合には、ガスを使用できないよう防災センターから遠隔で元栓から閉めてしまうようにしたほか、営業再開までの手順として、ガス会社の専門家の確認を受けて、ガス漏れなどがないかをチェックした上で再開するよう見直したということです

熊本県内でも、検討が進められています。イオンモールで「勤務時に貴重品を携帯できるようルール変更」したほか、JR熊本駅のアミュプラザくまもとやサクラマチクマモトは「マニュアルの改訂に向けて検討中」としています。













